水酸化ナトリウムは劇物に指定されています

水酸化ナトリウムが多くの化粧品に入っている理由

化粧品に入ってる水酸化Naとは?

水酸化ナトリウム(水酸化Na)という言葉になじみがありませんか?では、灰汁(あく)や苛性ソーダはどうでしょうか?
これらは水酸化ナトリウムの別の名前。石けんを作る時に使われる苛性ソーダなら知っている人もいるのではないでしょうか。

水酸化ナトリウムは、「毒物及び劇物取締法」によって劇薬に指定されている物質。目や皮膚につくと、化学熱傷を引き起こす可能性があります。

でも、実はドラッグストアで簡単に購入できるほど、入手することは難しくありません。しかも、この物質は多くのスキンケア製品にも入っているのです。

毎日のように肌に塗るスキンケアに水酸化ナトリウムが入っている。なんだか怖いですが、安全性には問題はないのでしょうか?

一般的な使用においては比較的安全

先述したとおり、高濃度では劇薬。危険な物質です。化学熱傷を引き起こし、じんましんや皮膚に穴が開くこともあります。また、食べたり、煙を吸い込んだりすると非常に有害です。

ただ、一般的に化粧品で配合される場合は、ごく少量の水酸化ナトリウムしか配合されません。そのため、スキンケア製品で化学火傷を起こす可能性はなく、有毒ガスが発生する心配ももちろんありません。

こんな製品で使われています

石鹸、洗顔料、ボディクリームやローションなどの美容・スキンケア製品の多くに、水酸化ナトリウムは使用されています。

また、洗濯用洗剤、排水口クリーナー、オーブンクリーナーなど、掃除用品の多くにも含まれています。強力なアルカリ性なので、酸性の汚れがよく落ちるからです。

水酸化ナトリウムのはたらき

劇物に指定されている成分が、なぜ多くのスキンケア製品に配合されているのでしょう。不思議に思う人もいるかもしれません。

水酸化ナトリウムは、スキンケア製品のpHバランスを調整し、維持するために配合されているのです。

水酸化ナトリウムは強アルカリ性。0(非常に酸性)から14(アルカリ性、または非常に塩基性)まであるpH値では、アルカリ性の最大値である14を示します。一方、肌のpHは4と7の間に位置します。いわゆる弱酸性です。

肌の自然な酸性度を維持することは、うるおいを保つために大切。

水酸化ナトリウムは肌のpHバランスを調整する役割があります。

また、バクテリアやウイルス、汚染物質などの有害要素や紫外線によるダメージから肌を守るためにも重要なのです。

肌のpHバランスが崩れると、以下のような症状が起こる可能性があります。

  • ニキビなどの肌荒れ
  • 肌のかゆみや乾燥
  • 肌の色素沈着の変化
  • 小じわ

 また、水酸化ナトリウムは、スキンケア製品を鹸化(油脂を滑らかでよく混ざった石鹸に変化させる化学反応)でも重要な役割を果たします。

水酸化ナトリウムによる肌トラブル

一般的には、水酸化ナトリウムは一般的に安全であると言われいます。しかし、水酸化ナトリウムが0.5%以上の濃度で配合された場合には、肌には刺激になる可能性が報告されています。

特に敏感肌の人は、以下のような肌トラブルの原因になることが。

  • じんましん、発疹、皮膚のかゆみ
  • 皮膚のかさつき、乾燥
  • 敏感肌の悪化
  • 炎症
  • 赤み

敏感肌の人、元々アトピー肌などで肌が弱い人、生理前や授乳中などで肌が敏感になっている場合は、なるべく水酸化ナトリウムが入っていない製品を選ぶのがいいかもしれませんね。

ためになる情報をLINEで配信中

CONCIO AcademyのLINEアカウントでは、よりよい化粧品を選ぶための豆知識を発信しています。自分と大切な人にとって本当に優しい選択をするために、ぜひお役立てください。
登録はこちらから→https://lin.ee/jAkRPAs

化粧品成分のリスクをとことん研究した「CONCIO(コンシオ)」

CONCIOは日本で初めてEWG認証を取得した新基準の無添加スキンケア。

化粧品成分による肌刺激やアレルギーのリスクに着目し、2500の成分を使わない独自の安全基準を徹底。
世界基準の安心を日本の敏感肌に届けています。

https://concio.jp/

CONCIOのミニマルスキンケア

*すべての方に肌刺激やアレルギーが起こらないわけではありません。

ブログに戻る
RuffRuff App RuffRuff App by Tsun
  • 肌の常在菌を守って健やかな肌へ:菌バランスを乱す化粧品成分

    肌の常在菌を守って健やかな肌へ:菌バランスを乱す化粧品成分

    肌には無数の細菌や微生物が存在していて、その常在菌のいいバランスを保つことが美肌のカギ。ですが、石油系界面活性剤や合成防腐剤など、肌の常在菌バランスを乱す化粧品成分もあります。

    肌の常在菌を守って健やかな肌へ:菌バランスを乱す化粧品成分

    肌には無数の細菌や微生物が存在していて、その常在菌のいいバランスを保つことが美肌のカギ。ですが、石油系界面活性剤や合成防腐剤など、肌の常在菌バランスを乱す化粧品成分もあります。

  • 乾癬の人がスキンケアで気をつけたいこと

    乾癬の人がスキンケアで気をつけたいこと

    非常に強いかゆみをともなう乾癬は皮膚の炎症を引き起こす自己免疫疾患。世界の人口の2~3%が罹患しているとされています。 症状の緩和には、皮膚科で処方された薬に加えて正しい保湿と刺激が強い成分を避けることが大切。

    乾癬の人がスキンケアで気をつけたいこと

    非常に強いかゆみをともなう乾癬は皮膚の炎症を引き起こす自己免疫疾患。世界の人口の2~3%が罹患しているとされています。 症状の緩和には、皮膚科で処方された薬に加えて正しい保湿と刺激が強い成分を避けることが大切。

  • 化粧品アレルギー、「私は大丈夫」と思ってませんか?

    化粧品アレルギー、「私は大丈夫」と思ってませんか?

    10%から15%の人が化粧品によるアレルギーを経験したことがあるという調査もあるほど、化粧品アレルギーが増加しています。香料、精油、防腐剤、界面活性剤、天然由来成分。人によってアレルギーの原因となる成分もバラバラ…

    化粧品アレルギー、「私は大丈夫」と思ってませんか?

    10%から15%の人が化粧品によるアレルギーを経験したことがあるという調査もあるほど、化粧品アレルギーが増加しています。香料、精油、防腐剤、界面活性剤、天然由来成分。人によってアレルギーの原因となる成分もバラバラ…

1 3