ベビースキンケアに精油は安全か

赤ちゃんのスキンケアに精油は安全?

精油とは

精油(エッセンシャルオイル)は、植物から抽出された香り成分だけを高濃度に凝縮したもの。「油」という文字が含まれていますが、オリーブオイルなどのような「油」とはまったく異なる物質です。

ほとんどの場合、小さなガラス瓶に入って販売・保管される精油。そのガラス瓶1本には何種類もの天然の化学物質が含まれています。含まれる物質の種類や濃度によって、それぞれの精油の香りを作り出しているのです。

精油には薬やサプリメントに代わる効用があるとして、自然由来の代替成分として人気が高まっています。医学的な効能は証明されていないものもありますが、多くの人が次のような目的で精油を使用しています。

  • 睡眠の改善
  • 身体の痛みを和らげる
  • ストレスの軽減
  • 胃の不調を和らげる

正しく使えば一般的に大人には安全。でも乳幼児への使用にはリスクも。特に小さな子供に精油を使用する際に、知っておきたいことをまとめました。

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乳幼児への精油の使用は慎重に

乳幼児や子供は皮膚が薄く、肝臓や免疫系も発達していません。そのため、精油の使用にともなうリスクには細心の注意を払う必要があります。
大人にとって心地よいものでも、新生児や乳児には不向きなものもあるからです。

当然、適切に希釈すれば肌につけても安全なものもあります。しかし、すべてが安全とは言い切れないのも事実。皮膚感作性が高い精油もたくさんあるからです。
赤ちゃんへの影響を考え、慎重に使用を検討することが大切なんですね。

精油は何歳から使える?

一般的には2歳を過ぎた頃から、子供にも精油を使用できるとされています。しかし、子供に安全な希釈率は0.5~2.5%。大人が使う時よりも低い濃度で使用する必要があるのです。

精油を乳幼児に使用する場合には濃度や種類に注意が必要

乳幼児へはNGの精油

子供に使う精油はどんな種類でも大丈夫というわけではありません。

例えば、ペパーミントは3歳未満の子供、ユーカリは10歳未満の子供には使用すべきではないとされています。なぜなら、ペパーミントにはのどや気管支の痙攣や神経毒性のリスクがあるから。そしてユーカリは乳幼児の狭い気道をふせぎ、呼吸困難を引き起こす可能性が。特に喘息持ちの子供には非常に危険なのです。

乳幼児への使用を控えるべきその他の精油には、以下のようなものがあります。

  • アイダホタンジー
  • ヒソップ
  • セージ
  • クラリセージ
  • ウィンターグリーン

乳幼児の副鼻腔や肺、身体はまだまだ発達途中。肌への使用だけでなく、ディフューザーを使った芳香浴も控えたほうがいい場合があります。

精油による成長ホルモン異常

子供に精油を使用することで、成長ホルモンに影響を与える可能性も。

2007年の研究で検証されたのは、思春期前の男児3人に乳房のふくらみが見られた特異なケース。検証で判明したのは、その原因がラベンダーとティーツリーの精油だったこと。これらの精油の肌への使用で、乳房の成長を促すホルモンの異常を引き起こす可能性が報告されたのです。

男児の胸がふくらんだ原因

この2つの精油にはエストロゲン活性と抗アンドロゲン活性があることが示されました。つまり、ラベンダーオイルとティーツリーオイルを繰り返し肌に使用することで、男児の乳房成長ホルモンが刺激され、乳房の女性化が引き起こされたのです。

なお、男児全員において、これらの精油の使用を中止した直後に乳房の膨らみは消失したとされています。

精油は乳幼児の成長ホルモンに影響する可能性も

精油に関するその他の注意点

原液を直接肌につけない

精油は天然の化学物質が高濃度に濃縮されています。肌への刺激や毒性が強いため、キャリアオイルで適切に希釈する必要があります。安全な濃度で使用しないと、健康に役に立つどころか有害になる可能性も。

原液をお風呂に入れない

精油は水に混ざりません。つまりお湯に浮かんだ原液が肌に触れる可能性があるため、肌には刺激になる場合が。刺激を感じると、肌の赤みやかゆみが生じることがあります。

精油を飲み込まない

種類によっては飲用が明記されているものもあります。その場合はラベルをきちんと読み、説明に従って摂取しましょう。飲用しても安全であることが明記されていない限り、経口摂取すべきではありません。

頻度を考えて使用する

希釈された精油でも、1日に何度も使用すれば体内に蓄積される可能性があります。肌に頻繁に塗るには刺激が強すぎる種類もあります。芳香浴も、特に小さな子供がいる場合は短い時間にとどめるのがよいでしょう。

火の近くで使用しない

精油は可燃性。火に近づけすぎると引火する恐れがあります。また、高温になると成分が変化することも。直射日光を避け、子供の手の届かないところで保管しましょう。

信頼できる精油を使う

次のような情報がラベルに記載されていれば、信頼できるメーカーの商品と言えます。

  • 原産国
  • 植物名
  • 植物のラテン語名
  • オイルを抽出した植物の部位(葉、花、果皮、樹皮、根)
  • 原産国
  • カスタマーサービスの電話番号やメールアドレス

さいごに

幼い子供の肌はデリケート。また、身体も内臓も成長の途中です。精油を子供に使用する際の注意点をきちんと知って、使うメリットとデメリットを判断できるのは大人だけ。子供のためにどんな選択をするのがよいか、慎重に考えて使用したいですね。 

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