ポリクオタニウムとは?
ポリクオタニウムは、化粧品成分として非常によく使われる使われる成分。現在、少なくとも37種類のポリクオタニウムがあります。
全成分表記では「ポリクオタニウム-5」や「ポリクオタニウム-47」のように、「ポリクオタニウム」の後に数字が続きます。数字によって原料が異なります。例えば、ポリクオタニウム-10のように天然のセルロースを原料にしたものもあります。しかし、それ以外のほとんどのポリクオタニウムは合成ポリマーです。
たくさんの種類が多くの化粧品に使われていますが、肌や髪に使っても安全なのか?気になる人も多いかも知れません。この記事では、ポリクオタニウムが配合される理由と、ちょっと気になる危険性をまとめました。
ポリクオタニウムが使われる製品
ポリクオタニウムは陽イオン性の界面活性剤。一般的に、数多くある界面活性剤の中で、陽イオンの界面活性剤は肌刺激が強めとされています。
静電気の防止力や柔軟性に優れているため、ヘアコンディショナーやトリートメントなどのヘアケア製品によく配合されています。他にも、洗顔料やボディソープ、ヘアカラー製品、スキンケア製品などでも使われることがあります。
ポリクオタニウムがヘアケア製品で使われる理由
37種類のポリクオタニウムそれぞれの特徴は少し異なりますが、ヘアケア製品に配合されるポリクオタニウムには次のような効果が期待されます。
コンディショニング効果
ポリクオタニウムが髪の表面にフィルムを形成します。それによりキューティクルをなめらかにし、縮れを抑えてくれます。その結果、髪が柔らかくサラサラになり、まとまりやすくなります。
切れ毛を防ぐ
ポリクオタニウムの陽イオンの性質が、摩擦を減らして髪のまとまりをよくします。濡れた髪でも指通りがよくなり、切れ毛を防ぎます。
スタイルキープ
ムース、ジェル、スプレーなどのスタイリング剤にポリクオタニウムを使うと、髪の形、ボリューム、ホールド力をキープ。セットしたスタイルを長持ちさせます。
熱によるダメージを保護
ポリクオタニウムには、熱から髪を守る保護効果もあります。毛髪にバリアを形成することで、ドライヤーやヘアアイロンなどの熱によるダメージから髪を守ります。
泡立ちをよくする
ポリクオタニウムを配合することで、きめの細かな泡を作ることができます。この効果を期待してシャンプーのほか、洗顔料などにも配合されます。
スキンケア製品でのポリクオタニウムの役割
下記のような効果から、ヘアケア製品だけではなくスキンケア製品にもポリクオタニウムは配合されます。
保湿効果
ポリクオタニウムは水分を引き寄せて肌にうるおいを与えます。これにより肌の保湿力が高まり、しなやかさが保たれます。また、乾燥や小じわが目立たなくなる効果も。
肌を整える効果
ポリクオタニウムの皮膜を形成する特性がスキンケアでも活かされます。肌表面にバリアを形成することで、水分が失われることを最小限に抑えながら、外部刺激から保護してくれます。
ポリクオタニウムの安全性
基本的にポリクオタニウムは、人の肌や健康に安全とされています。
一方で、アクリルアミドが残留する可能性も指摘されています。
実は、このアクリルアミドは皮膚から吸収される発がん性物質。タバコにも含まれる物質で、神経毒性との関連性も示唆されています。
人体へのリスクが高いとの判断で、EUでは化粧品成分に残留するアクリルアミドの量を規制しています。しかし、日本では特に規制はありません。
もし、化粧品に使われるポリクオタニウムにアクリルアミドが残っていたら。
一般的には安全とされているものでも、見えないリスクがあるかもしれません。
環境や水性生物への影響
人体への見えないリスクがありそうポリクオタニウム。他の生き物への影響はどうでしょうか。
ポリクオタニウムは一般的に、生分解性には乏しいと考えられています。つまり使用後のシャンプーなどが排水された後、自然には還らない可能性が高いのです。そのため、自然環境に蓄積することによる影響が懸念されています。
また、ポリクオタニウムを含む陽イオンの界面活性剤は魚などの水性生物への毒性が高いとされています。特にポリクオタニウム-6とポリクオタニウム-16など、電荷密度が高いポリクオタニウムは藻類などへの毒性が高いことがわかっています。
特に、髪にとって魅力的な効果が期待できるポリクオタニウム。多くのヘアケア製品に配合されています。でも、実は健康や環境にはネガティブな影響を与えている可能性があることがわかりました。
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