色々な化粧品に入っている酸化チタン
酸化チタンは、紫外線防止剤や着色成分として化粧品に配合されます。中でも、日焼け止めやフェイスパウダー、化粧下地、ファンデーションへの使用が多いです。
基本的には、肌に塗っても肌や健康へのリスクは低め。しかし、粉末状のパウダーやナノ加工された場合は、そうとも限りません。
どんな悪影響が心配されているのでしょうか。この記事で詳しく解説しています。
酸化チタンとは
酸化チタンは、自然界に存在する微細な白い粉末。
紫外線を防ぐ作用が強く、日焼け止めやUV効果があるメイク製品でよく使われています。
また、顔料(着色剤)としてアイシャドウやチークなどに使用されることも。
また、ナノサイズに加工された酸化チタンも1990年代以降、頻繁に使用されるようになりました。
ナノサイズに加工される酸化チタン
ナノ化された酸化チタンのサイズは6-50nm程度。スギ花粉の直径が30~40μmですから、花粉よりも小さなサイズの酸化チタンが化粧品で使われることもあるということですね。
ナノ化した酸化チタンは透明度が増します。また、紫外線カットの効果もアップ。そうした特性を活かして、白浮せずUVカット効果が高い日焼け止めを作れるのです。
成分としての機能はとても優秀。
ですが、実はこの「ナノ加工された酸化チタン」には少し注意が必要かもしれないのです。
酸化チタンを肌に塗っても大丈夫?
最初に書いた通り、化粧品に入った酸化チタンは肌に塗っても安全とされています。健康な肌に使用した場合は皮膚から吸収されることもなく、安全な成分であることが示されています。
一方、ナノ化された酸化チタンの場合はどうでしょう?
白浮しにくくUV効果もアップするなど、嬉しい機能があることは事実。ですが、傷ついた皮膚に塗布すると経皮吸収されやすいのではないか?という指摘もあります。
豚の耳にナノサイズの酸化チタンを塗布した研究。そこでは、日焼けした皮膚組織でも酸化チタンが深部まで届くことがなかったと示されてはいます。
しかし、人間を対象にした研究調査がほとんどありません。そのため、ナノ成分の安全性はいまだに曖昧。新たな研究結果が出てきたら、安全性評価が覆る可能性もあるのです。
酸化チタン配合のパウダーは要注意
ナノ化された場合のリスクがもう一つ。
実は、国際がん研究機関は酸化チタンの発がん性の可能性を示しています。
その理由は、口や鼻から吸入した場合の肺がんとの関連性。
ラットとマウスによる動物実験では、ナノ化された酸化チタンが肺に到達すると肺のひどい炎症や細胞変異を起こすことが判明しているのです。
人間が化粧品の酸化チタンを吸入した場合、肺まで届く可能性は低いとされています。
その代わり、気管支や頭部気道にとどまることを示す研究が。そして、人の気管支や気道にどんな影響を及ぼすかはまだほとんどわかっていないのです。
酸化チタン配合のフェイスパウダーなどを使用する際には、念のため、吸い込まないように注意したほうがよさそうですね。
全成分表にはどう表記される?
酸化チタンが配合された化粧品では全成分表に「酸化チタン」と記載されます。しかし、全成分表では成分のサイズを記載する義務はありません。
そのため、使用されている酸化チタンがナノ加工されたものかどうかは、全成分表ではわかりません。気になる人はメーカーに問い合わせる必要があります。
ちなみに、ヨーロッパではナノ成分を使用した際は記載が義務付けられています。
「わからない」というリスク
ナノ化された酸化チタンは、従来のサイズの酸化チタンよりも毒性が高くなる可能性が指摘されることが多くあります。
- 弱った肌で経皮吸収の可能性が高くなるのではないか。
- 従来のサイズでは安全とされていたが、ナノサイズではその評価が当てはまらないのではないか。
- 人間が吸入した時の肺がんのリスクやその他の影響はあるのか。
化粧品で使われる酸化チタンに対するこういった心配はいまだにあります。心配を解消してくれるような研究データがまだ少ないからです。
「リスクがはっきりとはわからない」ことこそが、ナノ化された酸化チタンのリスクと言えそうですね。
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