グレープフルーツ種子エキスは人気の天然成分
ナチュラルな化粧品の人気が高まっています。特に日本では柑橘系の精油やエキスが人気。その一つにグレープフルーツ種子エキスがあります。
フレッシュで爽やかなイメージがあるグレープフルーツですが、化粧品に配合されるのはなぜでしょう?
抗菌作用に優れたグレープフルーツ種子エキス
化粧品で使われるグレープフルーツ種子エキスは天然成分ながら、強力な抗菌作用があるとされています。そのため、防腐剤や保存料の役割で化粧品に配合されることもしばしば。
しかし実際には、グレープフルーツ種子エキスには抗菌作用がないことが示されました。
果物のグレープフルーツがグレープフルーツ種子エキスになるまでには、7段階の工程があります。そして、この過程で化学物質が添加されたり様々な化学反応が起こされます。その結果、このエキスの抗菌効果が製造工程で添加された合成防腐剤によるものだと判明したのです。
グレープフルーツ種子エキスから検出された防腐剤
6種類のグレープフルーツ種子エキスを調査した報告では、6種類のうち5種類には複数の菌に対して高い抗菌効果を示しました。
しかし、これら5種類すべてから合成防腐剤のベンゼトニウムクロリドが検出。また3種類からはトリクロサンとメチルパラベンという防腐剤も検出されました。合成防腐剤が検出されなかったのは1種類のみ。しかし、このエキスでは抗菌作用が認められませんでした。
つまり、グレープフルーツ種子エキスの強力な抗菌防腐効果は、単にそこに含まれる合成防腐剤によるもの。グレープフルーツ種子エキス自体に天然の抗菌物質が含まれているわけではないと結論づけられたのです。
エキスから検出された合成防腐剤
グレープフルーツ種子エキスからは下記のような合成防腐剤が検出されています。いずれも肌や健康へのリスクが懸念されているものがほとんど。
ベンゼトニウムクロリド
人に対してアレルゲンとなることがわかっています。陽イオン性界面活性剤で強い殺菌力があり、肌への刺激も強いです。
ベンザルコニウムクロリド
アレルギー性と皮膚への刺激性が高く、目に入るとアレルギー性結膜炎を起こす可能性も。陽イオン界面活性剤で強い殺菌力があります。
トリクロサン
ホルモンかく乱作用があるとされています。皮膚・目・肺への刺激や臓器系への毒性を引き起こす可能性が指摘されています。
メチルパラベン
ホルモンかく乱作用の懸念がある合成防腐剤。
安息香酸
日本の旧表示指定成分の一つ。安息香酸Naとともに多くのオーガニックコスメに配合される防腐剤。
セトリモニウムブロミド
強い制菌力があります。皮膚・粘膜・目・鼻・喉に刺激があり、日本の旧表示指定成分の一つ。変異原性、染色体異常の報告があります。
グレープフルーツ種子エキスは天然成分だから安全安心?
上述した通り、グレープフルーツ種子エキスの抗菌効果は合成防腐剤によるもの。それでも「天然成分」として広く販売・使用されています。なぜなら、これらの防腐剤はエキスの製造工程で添加されたもので、全成分表への記載義務がないから。
つまり「天然由来100%」や「ナチュラル」の化粧品でも、こういった合成防腐剤が入っている可能性があるということです。
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