メチルクロロイソチアゾリノンは危険?

メチルクロロイソチアゾリノンは危険?

シャンプーの防腐剤

メチルクロロイソチアゾリノンはシャンプーでよく使われる防腐剤の一つ。実はデメリットも大きい防腐剤なのに、どうしてシャンプーに使われるのでしょうか?

全成分を見ればヒントがあるのですが、シャンプーに一番多く配合されている成分は水です。

シャンプーを含む化粧品には精製水が使われています。普通の水ではなく、不純物などが極力取り除かれた水ということですね。この精製水には水道水の塩素のような殺菌成分は入っていません。そのため、不純物が混入すればたちまち腐敗が始まります。

その上、シャンプーが使われるのは湿気が多い浴室。雑菌が繁殖しやすい条件が揃っています。

そのため、シャンプーには比較的強めの防腐剤が配合されるのが一般的というわけです。
この記事では、そんな防腐剤の一つであるメチルクロロイソチアゾリノンの安全性について詳しく解説します。

メチルクロロイソチアゾリノンの安全性

メチルクロロイソチアゾリノンとは

メチルクロロイソチアゾリノンは細菌、酵母、真菌に対して活性を持つ防腐剤。メチルイソチアゾリノンというよく似た防腐剤と一緒に使用されるのが特徴です。

高濃度の場合、化学熱傷を引き起こすことがあるとも言われるちょっと怖い化学物質。にもかかわらず、1970年代から化粧品に使われ始めました。

使用されはじめた当初、ヨーロッパでは0.003%以下の濃度が推奨されました。しかし、多くの人がアレルギーを発症。そのためその後、シャンプーなどの洗い流す化粧品で0.0015%濃度以下が推奨されるようになりました。

ところが、2000年代に入ると状況が悪化します。というのも、推奨濃度以上のメチルクロロイソチアゾリノンが配合された化粧品が欧米で急増したのです。その結果、化粧品でのアレルギー報告も増えてしまいました

メチルクロロイソチアゾリノンのアレルギー症状

メチルクロロイソチアゾリノンには皮膚アレルギーのリスクがあります

接触後、すぐに赤みや痒みといった症状が出ることもあれば、経皮感作することも。

経皮感作とは、長い期間にわたり特定の物質が皮膚に触れ続けることで免疫系が反応すること。つまり、アレルギー発症に向けた準備が体内で進むことです。十分な接触期間を経て準備が整ったら、次にその物質に触れた時にアレルギーを発症するというわけです。

もし、メチルクロロイソチアゾリノンに経皮感作したら…

メチルクロロイソチアゾリノンに触れるたびにアレルギー症状が出てしまいます。むやみにシャンプーを変えても意味はありません。だって、この成分が入っていれば、どんなシャンプーであっても症状が出てしまうからです。

メチルクロロイソチアゾリノンには高いアレルギーのリスクがあります

この状態になると、アレルギー症状が全身に出る可能性も。シャンプーが触れた頭皮や顔だけでなく、手、足、背中、首など全身どこにでも症状が現れることがあるということです。

一度アレルギー症状が出てしまうと、アレルゲンとなっている成分を避けるしか予防法はありません。

メチルクロロイソチアゾリノンの安全評価

上記のようにメチルクロロイソチアゾリノンのアレルギーリスクは明らかです。

ですから当然、現在では、多くの国でシャンプーなどの洗い流す化粧品に低濃度で使われるだけになりました。かつてのように、化粧水や乳液のようなスキンケアに入っていることはほとんどありません。また、高濃度で配合されることもありません。

各国が定めるルールの一例は下記の通りです。

ヨーロッパ

2016年以降、EUでは洗い流さない化粧品へのメチルクロロイソチアゾリノンの使用を禁止しています。現在はシャンプーやシャワージェルなどの洗い流す化粧品でのみ0.0015%以下の配合が認められています。

カナダ

メチルクロロイソチアゾリノン単体での配合を禁止。メチルイソチアゾリノンと組み合わせる場合のみシャンプーへの配合が許可されています。しかも、両成分の合計濃度が0.0015%を超えてはいけないと定められています。

日本

多くの他の国と同様、日本でもメチルクロロイソチアゾリノンはメチルイソチアゾリノンと併用されています。そして、洗い流さない化粧品への配合は不可。ですが、シャンプーなどには0.1%まで配合できることになっています。EUやカナダよりも配合できる濃度は高く設定されているようですね。

EWG

化粧品成分の安全性を評価するアメリカのEWG。EWG認証の化粧品ではメチルクロロイソチアゾリノンは配合不可とされています。

発がん性は?

メチルクロロイソチアゾリノンに発がん性はないとされています。国際がん研究機関(IARC)の発がん性物質リストにも記載されていません。

 

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