化粧品の防腐剤
化粧品で使われる防腐剤には、たくさんの種類があります。
化粧品は腐ったり劣化をすると、肌や身体に深刻な悪影響を及ぼすことも。そのため、ほとんどの化粧品には防腐剤が配合されています。
しかし、香料や合成着色剤とともに、防腐剤は化粧品で肌トラブルが起こる可能性が高め。この記事で紹介するメチルイソチアゾリノンもその一つです。
シャンプーでの使用が多いメチルイソチアゾリノン
水や湿気が多い場所では、雑菌の繁殖が活発になります。そのため、ハンドソープやシャンプー、ボディソープなど、浴室で使われることが多い製品には、より強い防腐・抗菌効果が求められます。
以前は、トリクロサンという防腐剤がよく使われていました。しかし、安全性が確立していないとの理由で、2016年にアメリカでトリクロサン配合の石けんやボディソープが禁止に。
その流れを受け、日本でも政府により成分の切り替えが促されました。
その結果、トリクロサンの使用が減少。代わりにイソチアゾリノン系防腐剤の使用が増えていきました。
メチルイソチアゾリノンは安全?
安全性が不明瞭として禁止されたトリクロサン。では、その代わりに使われることが増えたメチルイソチアゾリノンは安全なのでしょうか?
実は、そうでもなさそうなことを示すデータが。
メチルイソチアゾリノンの仲間にメチルクロロイソチアゾリノンという成分もあります。
この2つは低濃度でも、高い抗菌作用を持つ効果的な防腐剤です。2つが組み合わされたミックス原料が配合されることもよくあります。
しかし、皮膚感作性や刺激性が認められており、内分泌かく乱作用も。
また、人間だけでなく水生生物に対する強い毒性も示されています。
これらのことから、禁止されたトリクロサンと変わらない毒性がある可能性があるといえそうです。
肌と健康への影響
メチルイソチアゾリノンとメチルクロロイソチアゾリノンはともに、皮膚への刺激性と感作性が示されています。そして、接触性皮膚アレルギーの原因としても知られています 。
2009年から2015年にかけてこれらの防腐成分による接触性アレルギーが世界的に拡大。
その結果、EUではこの2つの成分のリーブオン製品(使用後すぐに洗い流さない化粧品)への同時使用を2016年に禁止。
2017年にはメチルイソチアゾリノン単体でのリーブオン製品への配合も禁止されました。
皮膚への影響以外にも、細胞毒性、神経毒性、発がん性に関連する可能性も示唆されています。
また、メチルイソチアゾリノンにおいては、内分泌かく乱性についても懸念も。
日本では0.01%まで配合可能
EUではリーブオン製品での配合が禁止されているメチルイソチアゾリノン。しかし日本では、0.01%までなら配合することができます。
また、シャンプーなど洗い流す製品でも日本では0.01%まで配合可能なのに対し、EUでは0.0015%以上の配合は禁止されています。
イソチアゾリノン系防腐剤へのアレルギー反応は、0.00075%から0.01%までの濃度で生じたケースが確認されています。
そのことからも、日本での規制量は安全とは言い切れないかもしれません。
特に敏感肌やアレルギー肌、アトピーなどで肌が弱っている人は、できる限り避けるのがよさそうですね。
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