コカミドDEAの安全性
シャンプーの全成分表示に「コカミドDEA」という名前を見たことがありますか?
この成分は、泡立ちをよくする界面活性剤。泡が必須のシャンプーやボディソープなどに非常によく使われています。
ですが、一部では発がん性物質として懸念されている事実も。
本記事では、コカミドDEAに関する最新の研究とアメリカ、ヨーロッパ、オーストラリアの機関による評価を紹介。その安全性とリスクについて徹底的に解説します。
シャンプーの成分が気になる方は、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
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コカミドDEAとは
コカミドDEAはコカミドジエタノールアミンのこと。泡立ちや粘度を向上させるために使われる界面活性剤です。きめ細かな泡を作るので、シャンプーやボディソープ、ハンドソープなどでよく使われています。
その由来は、ココナッツの脂肪酸とジエタノールアミン(DEA)という物質。ココナッツ由来の「天然由来成分」と言われるのはそのためですね。
でも実は、このコカミドDEAには安全性に関する懸念が。そのため、さまざまな国や団体がそのリスクを検証しています。
ここからは下記の団体・機関の見解をチェック。世界的な機関の見解に基づき、安全性について詳しく見ていきます。
アメリカのEWGによるコカミドDEAに対する評価
環境ワーキンググループ(EWG) は化粧品成分などの安全性を評価する団体。年間2,500万人が世界中からウェブサイトを訪れるほど大きな影響力があります。
そのEWGのデータベースでコカミドDEAはリスクが高い成分とされています。主な理由は以下の通り。
発がん性の懸念
コカミドDEAの発がん性を指摘する研究や機関が複数あることが示されています。
例えば、カリフォルニア州では発がん性物質として掲載。化粧品に含まれるコカミドDEAが皮膚に長時間触れることで、健康リスクが高まる可能性を指摘しています。
肌への刺激
EWGでは、コカミドDEAにが皮膚や目に刺激を引き起こす可能性も示しています。敏感肌の人やアレルギーを持つ人は注意が必要かもしれません。
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アメリカの化粧品成分審査委員会(CIR)による見解
化粧品成分審査委員会(CIR) は成分の安全性を評価する専門家グループ。
コカミドDEAの安全性も検証したCIRの報告書を見てみると…
適切な濃度で使用される限りコカミドDEAは安全とされていました。
シャンプーは10%以下の濃度なら安全
一定の濃度以下で使用された場合、コカミドDEAを使うリスクは非常に低いとCIRは結論づけています。特にシャンプーなどの「洗い流すタイプ」の製品においては、10%以下の配合であれば安全に使用できるとしています。
製品によって安全な濃度は異なる
CIRによると、短期間で洗い流されるシャンプーではリスクは最小限。しかし、洗い流さないタイプの化粧品では、10%よりも低い濃度での配合を推奨しています。
これはコカミドDEAがニトロソアミンという物質を形成する可能性があるから。ニトロソアミンは発がん性も指摘される有毒物質です。
ヨーロッパの消費者科学委員会(SCCS)によるコカミドDEAの安全性評価
ヨーロッパは化粧品成分の規制において世界一厳しい地域の一つ。中でも、消費者科学委員会(SCCS) は使う人の安全を最優先に考える組織。EU内における厳格な規制を作る上で重要な役割を果たしています。
そんなSCCSもコカミドDEAには次のような懸念を表明しています。
発がん性リスク
SCCSはコカミドDEAが一部の実験で発がん性リスクを示している点に注目。消費者が長期間にわたり暴露されることにより安全が損なわれる可能性を懸念しています。
シャンプーなどの洗い流す化粧品だけでなく、洗い流さない化粧品での使用を特に問題視しているようです。
オーストラリアのアレルギー学会の見解
オーストラリアのアレルギー学会は、食事や接触によるアレルギー反応や予防策を積極的に発信しています。コカミドDEAに関しても、主にアレルギー反応や皮膚への影響について検証されています。
ココナッツアレルギーの人は注意
コカミドDEAはココナッツが由来。そのため、ココナッツアレルギーの人は要注意だそう。
例えば、コカミドDEA配合のシャンプーで接触性の皮膚アレルギーを引き起こすことがあるとのこと。長期間にわたりコカミドDEAに触れることが、皮膚の乾燥やかゆみ、発疹を引き起こす可能性があると警告しています。
まとめ
コカミドDEAはシャンプーや化粧品に広く使用されています。アレルギーのリスクは非常に稀だという論文もあり、その安全性については議論が続いています。
発がん性や肌への刺激が懸念されているものの、適切な濃度であればリスクは低いという意見が多いのも事実です。
肌に合う・合わないは人それぞれ。敏感肌やアレルギーがある人は念のため注意が必要かもしれませんが、最終的には自分の肌の状態や成分との相性を確認することが大切です。
そのためにも、全成分表示をきちんと確認し、安全性について考える確習慣を持つように心がけたいですね。
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