化粧品に配合されるアルコール
変性アルコールは化粧品に配合されることがある成分。変性アルコールに限らず、スキンケア製品において何らかのアルコールが配合されていることはよくあります。
エタノールを筆頭に、肌によくないのでは?というネガティブなイメージも多いアルコール成分。でも実際には、種類によって大きな違いがあります。中には保湿やトーンアップ効果など嬉しい効果を期待できるアルコール成分もあります。
とはいえ、使用する前に知っておきたい注意点があることも事実。この記事では、変性アルコールの肌への影響についてまとめました。
変性アルコールとは
変性アルコールは穀物アルコールと呼ばれるエタノールに添加物を混ぜたもの。化粧水や乳液、美容液などのスキンケア製品で使用されることがあります。
配合理由は肌への効果よりも機能性。変性アルコールを配合すると肌から油分を取り除くため、他成分の浸透率が高くなるのです。
そのため、オイリー肌用やメンズスキンケアでも配合されたり、ケミカルピーリングの下準備に使われることもあります。
他にも、製品の伸びが良くなり、防腐剤としての効果も期待できます。
殺菌作用があるので、手指消毒剤や洗浄剤に使われることもあります。また、非常に可燃性が高いのでキャンプ用の燃料として使われる場合も。
変性アルコールは飲むと危険
一般的なお酒のアルコール度数が約40%である一方、エタノールは60~90%。少量でも摂取した場合、アルコール急性中毒の危険があります。
そのため、飲用への転用を防ぐ目的で変性剤と呼ばれる添加物を加えたものが変性アルコールです。変性剤には、メタノールやイソプロピルアルコール、メチルエチルケトンなどが用いられます。
メタノールは飲むと麻痺を起こし、死に至ります。また、メチルエチルケトンは飲用に適さない臭いを有しています。このような危険物を加えたり、染料で色をつけることで、エタノールの飲用転用を防止しているのです。
変性アルコール配合のスキンケアで注意すべきこと
メタノールが添加されていない限り、一般的に化粧品に配合される程度の変性アルコールであれば、使用に問題はないとされています。
上述したとおり、変性アルコールは蒸発が早く肌の油分を取り除く作用があります。マットで軽い使用感になるため、オイリー肌の人には向いているのでは?と思う人もいるかもしれません。
しかし、とりわけ高配合された場合には肌を極度に乾燥させてしまいます。そのため、使用量が増えると炎症や赤みを引き起こすリスクも。また、長期的に使用することで肌の皮脂バランスが崩れ、かえって脂性肌や吹き出物を悪化させることにもなりかねません。
オイリー肌であっても、使用は2週間に1回など控えめにするのがよいでしょう。
乾燥肌や敏感肌の人は慎重に
乾燥肌や敏感肌の人は、変性アルコール配合のスキンケアの使用は特に慎重に。さらなる乾燥を引き起こす可能性があります。
また、他成分の浸透を高めるため、香料や刺激が強い成分が一緒に配合されている時は要注意。浸透されやすくなるのはよい成分だけではありません。つまり、普段なら問題がない成分でも、変性アルコールによる作用で刺激を感じやすくなる可能性があるのです。
同じ理由で、アトピー性皮膚炎や炎症が生じるなどして、肌バリアが弱っている場合も注意が必要。極度に乾燥していたり、表皮がダメージを受けているところへの使用は控えるのがよさそうです。
「アルコールフリー」でも変性アルコールは入っているかも
化粧品の中には「アルコールフリー」を謳うものもたくさんあります。でも、一般的に化粧品で「アルコール」が指すのはエタノールのみ。つまり「変性アルコール」がアルコールとして扱われない場合があるのです。
「アルコールフリー」とされていても、念のため「変性アルコール」配合の有無を確認するようにしましょう。
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