PEG-60水添ヒマシ油の安全性:使用時の注意点と不純物リスク

PEG-60水添ヒマシ油の安全性:使用時の注意点と不純物リスク

多くの化粧品に入っているPEG-60水添ヒマシ油

PEG-60水添ヒマシ油は多くの化粧品に含まれています。天然由来で肌に優しいとして、ナチュラルコスメに使われることもよくあります。

ですが、万人が安全に使える化粧品成分は存在しません。一般的に広く使われている成分であっても、使用する際にはその安全性について考慮することが重要です。

本記事では、PEG-60水添ヒマシ油を肌に塗る際に注意すべきポイントを紹介。
特に日本ではあまり話題にならない不純物のリスクについても詳しく解説します。

こんな人に読んでほしい⇩

☑︎敏感肌の人
☑︎安心して使えるスキンケアを探している人
☑︎同じスキンケアを長期間使う人

ヒマシ油に関する記事:コスメに入っているヒマシ油は肌にいい?悪い?

PEG-60水添ヒマシ油とは

PEG-60水添ヒマシ油が化粧品に配合される主な目的は乳化剤や保湿剤として。主に下記のような効果が期待されています。

PEG-60水添ヒマシ油の化粧品での役割は乳化剤と保湿剤

乳化剤

PEG-60水添ヒマシ油は、本来は混ざることがない油性成分と水性成分を混ぜ合わせてくれます。そのおかげでテクスチャーがなめらかになり、使用感が向上します。

保湿効果

水添ヒマシ油には肌に潤いを与え乾燥を防ぐ効果があります。PEG-60はその効果を安定・持続させる役割を果たします。

エモリエント効果

肌を柔らかく滑らかにするエモリエント効果があります。使用後の肌の質感を改善します。

刺激が少ない

PEG-60水添ヒマシ油は、一般的に肌に対して刺激が少ないとされています。そのため、敏感肌用スキンケアにもよく配合されています。

水分の蒸発を防ぐ

肌の上に人工的な保護膜を形成します。それにより肌から水分が蒸発するのを防ぎ、長時間保湿効果を維持します。

PEG-60水添ヒマシ油の注意点

上述した通り、PEG-60水添ヒマシ油は肌に刺激が少ない機能的な成分。一般的な使用では安全性も確認されているため、敏感肌用の製品にも多く使われています

とはいえ、実は注意したい点も。

ここからは、成分の安全性を審査するアメリカのCIRによる報告書をもとに、注意すべきポイントを紹介します。

アレルギー反応の可能性

PEG-60水添ヒマシ油自体は一般的に安全な成分とされています。

しかし、個人の肌質や体質によってはアレルギー反応を引き起こすことがあります。

化粧品にかぶれやすい人や敏感肌の人は使用前にパッチテストを行い、かゆみ・赤み・腫れなどの症状が出ないことを確認すると安心です。

傷や敏感肌への使用は慎重に

傷ついた肌や非常に敏感な肌には刺激になる可能性があります。特に乾燥肌やアトピー性皮膚炎などの場合には注意しましょう。

高濃度での使用に注意

一般的にPEG系の成分は低濃度での使用が安全とされています。しかし高濃度の場合には、皮膚のバリア機能を弱める可能性が指摘されています。

全成分表記の最初のほうにPEG-60水添ヒマシ油の記載がないかを確認しましょう(全成分表記は配合量が多い順に記載されています)。

参考記事:ポリエチレングリコール(PEG):化粧品で避けたほうがいい理由

他の成分との相互作用

PEG系の成分は他の成分と組み合わせて使用されることがほとんど。

特にエタノールAHAなど、刺激が強めの成分と一緒に使われている場合は要注意。過度な刺激を避けるために組み合わせられている成分を確認するのがおすすめです。

PEG-60水添ヒマシ油には経皮吸収や不純物残留のリスクがあります

皮膚からの吸収

PEG系成分は皮膚への吸収性が高いことで知られています。

また、長期的に使用を続けると皮膚を乾燥させる可能性があります。長期使用する際は保湿効果が高い化粧品と一緒に使って肌の乾燥を防ぐようにしましょう。

PEG-60水添ヒマシ油の不純物リスク

PEG-60水添ヒマシ油は酸化エチレンを使用して製造されます。また、製造中には1,4-ジオキサンという物質が発生します。

これらはともに発がん性などのリスクが示される有害物質。成分や化粧品の中に、これらの有害物質が残留する可能性はゼロではありません。

もちろん、一般に販売されている化粧品の多くは、酸化エチレンや1,4-ジオキサンの残留濃度が許容濃度以下になるよう管理されています。しかし、製品や製造国によっては管理が不十分な可能性も。

「1,4-ジオキサンフリー」のPEG系成分も増えているので、気になる場合にはメーカーに問い合わせてみましょう。

参考記事:1,4-ジオキサン:化粧品に入っているかもしれない発がん性物質

皮膚に残留するリスク

PEG系の成分は皮膚に残留する可能性があると言われています。そのため、クレンジングやシャンプーなど、洗い流すことができる化粧品での使用だけにとどめるのもいいかもしれません。

ちなみに、CIRの報告書ではPEG-60水添ヒマシ油に含まれる不純物は大抵の場合は低濃度で、適切に管理されていればリスクは低いとされています。

ただ、肌のバリア機能が弱くなっている敏感肌や長期間使用する場合には、念のため注意するのがよさそうです。

PEG+油(脂肪酸)の組み合わせは130種類

PEGと組み合わされる植物油はヒマシ油だけではありません。下記の例のように、様々な油と掛け合わせられます。

  • アーモンド油PEG-6エステルズ
  • キョウニン油PEG-6(アプリコットオイル)
  • コーン油PEG-6
  • オリーブ油PEG-10
  • マカデミアナッツ油PEG-8エステルズ
  • ホホバ油PEG-8エステルズ
  • ヒマワリ種子油PEG-8エステルズ

CIRの報告書に記載されている組み合わせは、なんと130種類以上。

「PEG化オイル」と呼ばれているこれらの成分に少し注意しながら、化粧品を選ぶと安心感も高まるかもしれませんね。 

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