化粧品に入っているプロパンジオールとは?肌が弱くても使える?

化粧品に入っているプロパンジオールとは?肌が弱くても使える?

プロパンジオールとは

プロパンジオールは化粧水や乳液、クレンジングなどのスキンケア製品でよく使われる成分。とうもろこしの糖が由来です。
保湿剤や肌を柔らかくするエモリエント剤として配合されています。また、他の成分を溶かす役割も。

PGに似ている?

プロパンジオールが登場する前に、多くの化粧品で使われていたPG(プロピレングリコール)という成分があります。

PGは、一般的に安全な成分だとされていました。しかし、接触性皮膚炎の原因となる事例が頻発。また、一部の人にはアレルゲンとなる可能性も指摘されました。つまり、PGが原因で肌が赤くなったりかゆくなる可能性が比較的高めだったのです。

特に、すでになんらかの皮膚疾患がある人においては、その可能性がより高くなるとされています。

そんなPGに代わって登場したのがプロパンジオールです。両者はよく似た物質。でも、分子構造は異なります。つまり、化粧品を使用した時の影響は異なるということ。

PGには皮膚や目への刺激や感作性の報告が複数ある一方、プロパンジオールでは有害性が低いとされているのは、そのためです。

プロパンジオールはPGよりも肌刺激は低い

プロパンジオールが好まれる理由

200人を対象にした調査ではプロパンジオールのほうが低刺激で皮膚感作性も低いことが示されました。同時に、肌トラブルになる可能性がある人の割合が非常に低いことも示唆されています。

当然、低い確率であってもプロパンジオールで肌刺激を感じたり、アレルギーを起こす可能性はゼロではありません。しかし、一般的にはプロパンジオールはPGよりも安全だと考えられています。


また、PGは石油由来なのに対して、プロパンジオールは植物由来。そのため、ヴィーガンコスメに配合されることも増えています。

プロパンジオールの働き

多くの化粧品で配合されるプロパンジオール。その理由は、次のような複数の働きを期待できるからです。

他の成分を溶かす

例えば、サリチル酸やフェルラ酸のような溶けにくい成分を溶かす優れた溶媒となります。

粘度を下げる

粘度を下げる必要がある下記のようなさまざまな化粧品で使用されます。

  • シャンプーやコンディショナー
  • ファンデーション
  • マスカラ
  • ボディソープ
  • ヘアスプレー
  • 洗顔料
  • 化粧水や乳液

保湿性を高める

保湿効果のあるヘア・コンディショナーやスキンケア製品に配合することで、皮膚に水分を引き込み、保水力を高める効果が期待できます。

水分が失われるのを防ぐ

すぐれたエモリエント効果で水分が減るのを防ぎ、肌を柔らかくなめらかにする働きがあります。

使用感を軽くする

軽いテクスチャとベタつかない使用感を実現できます。また、化粧品の安定性を維持するのにも役立ちます。

妊娠中でも大丈夫?

今のところ、妊婦に対する影響を詳細に調査した研究はありません。しかし、動物に高容量のプロパンジオールを投与しても、赤ちゃんには先天性異常や流産などは起こらなかったことが報告されています。

ためになる情報をLINEで配信中

CONCIO AcademyのLINEアカウントでは、よりよい化粧品を選ぶための豆知識を発信しています。自分と大切な人にとって本当に優しい選択をするために、ぜひお役立てください。登録はこちらから→https://lin.ee/jAkRPAs

化粧品成分のリスクをとことん研究した「CONCIO(コンシオ)」

CONCIOは日本で初めてEWG認証を取得した新基準の無添加スキンケア。

化粧品成分による肌刺激やアレルギーのリスクに着目し、2500の成分を使わない独自の安全基準を徹底。世界基準の安心を日本の敏感肌に届けています。

https://concio.jp/

CONCIOのミニマルスキンケア

*すべての方に肌刺激やアレルギーが起こらないわけではありません。

ブログに戻る
RuffRuff App RuffRuff App by Tsun
  • 肌の常在菌を守って健やかな肌へ:菌バランスを乱す化粧品成分

    肌の常在菌を守って健やかな肌へ:菌バランスを乱す化粧品成分

    肌には無数の細菌や微生物が存在していて、その常在菌のいいバランスを保つことが美肌のカギ。ですが、石油系界面活性剤や合成防腐剤など、肌の常在菌バランスを乱す化粧品成分もあります。

    肌の常在菌を守って健やかな肌へ:菌バランスを乱す化粧品成分

    肌には無数の細菌や微生物が存在していて、その常在菌のいいバランスを保つことが美肌のカギ。ですが、石油系界面活性剤や合成防腐剤など、肌の常在菌バランスを乱す化粧品成分もあります。

  • 乾癬の人がスキンケアで気をつけたいこと

    乾癬の人がスキンケアで気をつけたいこと

    非常に強いかゆみをともなう乾癬は皮膚の炎症を引き起こす自己免疫疾患。世界の人口の2~3%が罹患しているとされています。 症状の緩和には、皮膚科で処方された薬に加えて正しい保湿と刺激が強い成分を避けることが大切。

    乾癬の人がスキンケアで気をつけたいこと

    非常に強いかゆみをともなう乾癬は皮膚の炎症を引き起こす自己免疫疾患。世界の人口の2~3%が罹患しているとされています。 症状の緩和には、皮膚科で処方された薬に加えて正しい保湿と刺激が強い成分を避けることが大切。

  • 化粧品アレルギー、「私は大丈夫」と思ってませんか?

    化粧品アレルギー、「私は大丈夫」と思ってませんか?

    10%から15%の人が化粧品によるアレルギーを経験したことがあるという調査もあるほど、化粧品アレルギーが増加しています。香料、精油、防腐剤、界面活性剤、天然由来成分。人によってアレルギーの原因となる成分もバラバラ…

    化粧品アレルギー、「私は大丈夫」と思ってませんか?

    10%から15%の人が化粧品によるアレルギーを経験したことがあるという調査もあるほど、化粧品アレルギーが増加しています。香料、精油、防腐剤、界面活性剤、天然由来成分。人によってアレルギーの原因となる成分もバラバラ…

1 3