韓国コスメで定番のCICA
CICAという美容成分を配合した韓国の化粧品が広く浸透しました。急速に人気が広がりましたね。
なんとなく肌によさそうなイメージですが、実際には肌にどんな効果があるのでしょうか?
この記事ではCICAの肌への効果を客観的な根拠に基づいて解説します。
CICAとは
CICAの原料はアジアやアフリカに自生する「センテラ・アジアティカ」というハーブ。日本ではツボクサとして知られる植物です。
このツボクサの葉や茎から抽出したエキスがツボクサエキスで、化粧品ではCICAという愛称で呼ばれています。
ヨーロッパでは傷の治療薬?!
日本では美肌成分として知られているCICA。ですが、実はその歴史は長いんです。
なんと3000年前から万能薬として民間療法で使われてきたという記録もあるらしいのです。
傷の治りを早め、皮膚の炎症を抑えるという理由から主にアジアの伝統医学で取り入れられていたようです。
19世紀には西洋医学にも取り入れられ、現在では世界中のスキンケア製品に。ちなみに、ヨーロッパの薬局では今でも傷の治療薬や鎮静剤に使われています。
CICAに含まれる有用成分
CICAに含まれる有用成分は主に下記の3つ。
- マデカッソシド
- アジアチコシド
- アジア酸
- マデカシン酸
上記4つの有用成分の他にもアミノ酸、βカロチン、脂肪酸などが豊富。
これらの有用成分の働きが湿疹や炎症を鎮めるとされています。だから、やけどや傷の治療に使われてきたんですね。
CICAの肌への効果
CICAに期待される主な効果は抗酸化や抗菌、抗炎症効果。
でも、CICA配合のスキンケアを取り入れることで、具体的にはどのような効果が期待できるのでしょうか?
コラーゲンの生成
コラーゲンは全身の組織を作るタンパク質。肌のハリや弾力には不可欠ですが、加齢とともに減少することが知られています。
ある研究では、CICAが人間の肌のコラーゲン生成を助ける働きが示されています。
また、CICAに含まれるトリテルペンという化合物がコラーゲンの生成を助ける可能性も。
皮膚炎を和らげる
マウスを用いた2017年の研究では皮膚炎に効果がある可能性を示唆しています。CICAの抗炎症作用が荒れた肌を落ち着かせてくれるかもしれません。
保湿
CICAによる肌のバリア機能強化に関する研究も進められています。
20人の女性を対象にした2017年の臨床試験。ここでは、ヒアルロン酸とグリセリンにCICAを加えたほうが保湿力が向上することが示されました。
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シワ
シワにも効果がある可能性を示す研究も。
この研究は日焼けした肌の女性20人を対象に2008年に実施されました。
ビタミンCとCICAを配合した抗酸化クリームを塗り、6ヶ月後の肌を比較したんです。結果は3分の2の人が肌の潤い、弾力性、シワが改善したのだとか。
また、同じく2008年の別の研究では、CICAに含まれるアジアチコシドを配合したクリームを1日2回12週間使用。こちらも3分の2の人に目の周りのシワの改善が見られたそうです。
ニキビ
2018年の試験管試験では、CICAに含まれるマデカッソシドがヒト皮膚細胞の水分量を改善することを示唆。ニキビにつながる炎症を減少させたと報告しています。
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研究は進んでいますが…
上記のようにCICAの効果については多くの研究が進んでいます。しかし、ほとんどの研究は動物で実施されています。
そのため、人間に同じ効果が見込めるかはわからないことも多そう。
また、湿疹や乾癬、ニキビに対する効果は化粧品メーカーが実施した研究報告が多数を占めます。つまり、客観的に効果を立証するデータが十分ではない可能性は否めません。
CICAはサステナブル?
世界中で人気のCICAですが、原料の乱獲が問題視されつつあります。
化粧品や医薬品に使われるCICAの原料は野生のツボクサ。主な収穫地であるインドとマダガスカルでは、急速に高まった需要によりツボクサの自然な生態系が崩されつつあるようです。
つまり、大量の収穫や乱獲が止まらず、野生のツボクサの遺伝子が乱れたり、栄養価が低くなるなど品質の問題が生じ始めているようです。
また、同じ問題はネパールでも。生息地の破壊、乱獲、持続不可能な収穫により、野生のツボクサが急速に減少しています。
人気の成分だから!と飛びつく前に、地球への配慮もしながら化粧品を選べると素敵かもしれませんね。
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