風船のように腫れた目
オーストラリアに住むデュリー・タイラーは16才。
メイクや美容、おしゃれが好きな女の子です。
ある日、眉毛とまつ毛を染めようと、ドラッグストアで染毛剤を買って帰宅しました。
さっそくその日の夜、眉毛とまつ毛を染め終わって寝ようとしたところ、何か様子がおかしいのです。
鏡を見るとまぶたが腫れてきていました。
症状は治る気配はなくどんどん悪化。
目は完全に腫れ上がり、眼球は化学やけど。まつ毛は全部抜け落ちました。
動揺しながらも、寝れば治るかもしれないと就寝。ところが翌朝、自分の顔を見て信じられませんでした。
目が大きな風船のようにふくらんでいたんです。腫れすぎて目が開けられないほど。何が起こったのかわからず、泣き叫びました。地獄のようでした
Photo: Caters News
原因は染毛剤のジアミン
あまりの症状にデュリーは入院。
病院でパッチテストをしたところ、染毛剤に配合されていたジアミンという成分にアレルギー反応が出ました。
デュリーはそれまで、自分がジアミンアレルギーであることを知らなかったといいます。
化粧品でかぶれたり、痒くなったり、赤くなったり。ネガティブな反応を起こす人は少なくありません。
でも、デュリーと同じように、自分に合わない成分を知らないまま化粧品を使っている人は意外と多いのかもしれません。
ジアミンってどんな成分?
ジアミンの正式名はパラフェニレンジアミン。
白髪染めやヘアカラーによく使われる染毛剤で、「PPD」と表示されることもあります。
米国のEWGではアレルギー性が強いとして、配合が禁止されている成分です。
4%〜6.2%の人がアレルギー反応を示すとする調査があったり、米国アレルゲン協会には2006年のアレルゲン大賞に選ばれたり。とにかく、アレルギーリスクが高いことで広く知られています。
でも、色落ちしにくく、自然な暗い色を長持ちさせることができるため、今でも多くのヘアカラーに使われています。
ただ、冒頭のデュリーが使ったような眉毛やまつ毛に使うカラー剤への使用はかなり減っているようです。
ヘナカラーにもジアミン
- 頭皮が弱い
- ヘアカラーで荒れやすい
そんな理由で、肌に優しいと言われるヘナカラーで毛染めをする人もいるかもしれません。
でも、ヘナカラーにもジアミンが含まれる種類があります。気になる場合には、担当の美容師さんに相談するのがおすすめです。
また、インドのボディアートで知られるヘナタトゥーにもジアミンが含まれており、皮膚アレルギーとの関連が指摘されています。
ジアミンへのアレルギー症状
ジアミンアレルギーは、触れた直後に出る場合と慢性的に出る場合があります。
接触回数が増えるほど、より早く・重く・広範囲に・長く発症する傾向があるとされています。
その際、主に生じるのは下記のような症状です。
軽度の場合
- 上まぶたや耳にかゆみを伴う乾燥性発疹
重篤な場合
- まぶた、頭皮、顔や首に目立った赤み、水疱や腫れ
- 紅斑または接触性じんましん
- 喘息、アナフィラキシー、急性腎不全などの全身反応も報告されています
毎日多量のヘアカラー剤を扱う美容師さんの中には、手指皮膚炎を発症する人もいます
そして、その皮膚炎は腕や胸など他の部位にまえ広がることも。また、皮膚炎が治っても炎症後の色素沈着が残る場合もあります。
一度アレルギー反応が出てしまうと、その後も長期間にわたってアレルギーになる可能性が高いとされています。
さいごに
デュリーも、白髪染めやヘアカラーをする人も、ジアミンを使うのは「きれいになりたいから」。
でも、知らないうちにアレルギーリスクが高い成分に触れていることがあるということですね。
きれいになりたい気持ちと同じぐらい、安全に使えるものを選ぶことも大切にしてくださいね。
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