化粧品に配合される精油
化粧品の裏にある全成分表に「ニオイテンジクアオイ油」と書かれていることがあります。特にナチュラルコスメやオーガニックコスメでよくみられます。
テンジクアオイ油はゼラニウムとも呼ばれる精油。いわゆるエッセンシャルオイルです。オリーブオイルやごま油などの油脂とは異なる性質で、主に香りをつける目的で化粧品に使われています。
ただ、香り以外の効果を期待して配合されている場合も。古くから民間療法やアロマセラピーでも使用されているのも様々な効果を期待しているからです。
この記事ではニオイテンジクアオイ油のメリットとデメリットを解説します。
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ニオイテンジクアオイ油とは
ニオイテンジクは南アフリカ原産の植物。茎や葉にバラのような香りがあります。
その葉を水蒸気で蒸留して得られる精油がニオイテンジクアオイ油です。アジアやヨーロッパなどで製造されていて、香水や化粧品の原料として広く使われていますね。
ニオイテンジクアオイ油の効能
ニオイテンジクアオイ油にどんな効果があるのか。
人や動物において研究が行われているものの、実は科学的な根拠が少なかったり、言い伝え的なものもたくさんあります。
そんな中、下記は比較的よく研究されている効能。その他の効能については根拠が少ない可能性がありますので、薬の代わりに治療薬として使用するなどは控えるのがよさそうです。
抗菌・殺菌・防腐
2017年の研究で、ニオイテンジクアオイ油はその抗菌・殺菌効果によりにきびや皮膚の炎症を抑える働きがあるとされています。 また抗炎症効果を示す別の研究結果もあります。
むくみ予防
ある研究結果では、足のむくみ予防に効果がある可能性が示されています。ただしこれは動物実験によるもの。十分な調査結果があるとは言えないため、さらなる研究が必要です。
更年期症状の緩和
ニオイテンジクアオイ油が唾液中のエストロゲンの分泌を促す効果を示す研究があります。
エストロゲンは女性ホルモンのひとつ。更年期や閉経期に減少することが更年期症状と関連するとされています。この研究の中では、香りを活用したアロマセラピーが更年期の症状を和らげる可能性が示されています。
更年期のスキンケア:更年期のたるみやしわに対処するスキンケア方法
ストレスや不安の緩和
初産婦を対象にした臨床試験では、ニオイテンジクアオイ油の香りが分娩時の不安を軽減することが示されました。
また、マウスを使った動物実験でも鎮静作用と抗うつ作用を分析。ストレス軽減に有効であると結論づけられています。
ニオイテンジクアオイ油のアレルギーリスク
さまざまな効果効用がうたわれる一方、ニオイテンジクアオイ油を肌に塗ることにはリスクもあります。いちばんのリスクはアレルギー。
EUでは接触性アレルギーを予防するため、スキンケア製品に0.001%以上のニオイテンジクアオイ油を含む場合にはパッケージに記載しないといけません。
一度発症してしまうと、一生続く恐れがあるのがアレルギー。ですから国レベルでルールを作り、消費者の安全に配慮しているんですね。
また、米国EWGでもニオイテンジクアオイ油の安全性評価は「4」。中程度のアレルギーリスクがあるとしています。
レモングラス油にも注意!?
ニオイテンジクアオイは、実はその植物を栽培する人や手入れをする庭師がアレルギーを発症することもあります。
足や傷ついた皮膚が植物の葉や茎に触れることで痒みや赤み、腫れ、ただれが生じることがあるそう。
また、ニオイテンジクアオイにアレルギーが出た人は、レモングラスに交差反応が可能性も。
精油には、たくさんの物質が高濃度に凝縮されています。そしてその物質の中に複数のアレルゲンが存在することも少なくありません。
アレルギー体質の人や化粧品で赤みや痒みが出やすい人は、症状が出てしまう前にできるだけ避けるのがいいかもしれませんね。
精油のアレルギーリスク:化粧品の精油がアレルギーの原因に
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