オーガニックコスメとは
実は、オーガニックコスメの正確な定義は定められていません。そのため、たった1滴でもオーガニックの原料を使用していればオーガニックコスメとして販売できるのが実情です。
ここでいうオーガニックの原料とは、有機製法で育てられた自然由来の成分。
有機製法の基準は各国で異なりますが、一般的には化学物質や人工的なものを使用しない製法のことを指します。
つまり次のようなものが使用されていないということ。
- 化学肥料
- 化学農薬
- 抗生物質
- ホルモン剤
- 遺伝子組み換え作物
これらの代わりに、有機肥料や有機農薬が使われていることはあります。
オーガニックとは、天然の物質を使用することで農畜産物を健康に保ち、環境への負担も軽減するという考え方に基づいているのです。
オーガニックコスメで使われる有機成分
メイクアップ製品やスキンケア製品で使われるオーガニック成分も有機農法で栽培・加工されたもの。植物由来の成分が多く使われています。
例えば、以下のようなもの。
- 植物エキス
- 植物オイル
- 精油
- 樹脂エキス
- 植物水
より厳密には、次のような配慮も求められます。
- 資源の循環を可能にする
- 大気と土壌の質を維持または改善する
- 生物多様性を保全する
- 合成物質の使用を最小限に抑える
ただ、最初に述べたとおり、オーガニックコスメとして販売するための基準はありません。そのため、上記のような有機原料がどのぐらい配合されているかは、商品ごとに異なります。
ナチュラルコスメや天然由来成分はオーガニック?
「ナチュラルコスメ」「天然由来成分配合」と書いていれば、その化粧品はオーガニックと言えるのでしょうか?
答えは「No」。
「ナチュラルコスメ」とは、製品に含まれる成分の一部または全部が植物か動物由来であるという意味。有機製法で育てられているとは限りません。ですから、「オーガニック」とは異なります。
「天然由来成分」も同じ。
有機製法で育てられた動植物が原料という意味ではありません。化学農薬が使われていても、植物から採取されていれば「天然由来成分」。
また、動物や生き物から採取された成分も「天然由来成分」です。
つまり、ナチュラルや天然由来成分でも、必ずしも肌や地球環境に優しいわけではないということ。
例えば、保湿成分であるスクワランをサメから採取していれば、サメの捕獲につながる可能性があります。あるいは、お米を由来にしたコメエキスは、化学農薬を使って栽培されたお米が原料なら農薬が残留している可能性も。
また、「ナチュラル」や「天然由来成分配合」と書かれていても、天然由来配合の割合が100%とは限りません。100%でない場合、それ以外の成分にマイクロプラスチックなどの合成成分が使われていることもあります。
オーガニックなら肌に優しい?
製法や原料調達、自然環境への影響を考えると、オーガニック成分を積極的に配合した化粧品は優しそう。とてもエシカルな選択です。
でも残念なことに、人によっては肌に合わないことがあります。
特にアトピーやアレルギー体質、敏感肌で肌が弱い人。そんな人は、天然由来成分で肌が赤くなったり痒くなることも。
特に、精油は合成香料と同じぐらい強い刺激成分。アレルギー性もあるため、肌が荒れる可能性があります。また、精油だけでなく、アレルギー性が高い特定の種類の植物エキスや植物水にも注意が必要かもしれません。
オーガニックコスメでアレルギー
すでに何らかのアレルギーを持っている人も注意が必要。
特に、原料の動植物にアレルギーを持っている人は、その成分を避けるのが望ましいです。
例えば、大豆アレルギーの人はダイズ油やダイズエキス、乳アレルギーの人は乳エキスや乳タンパクといった成分が入っていないかを必ず確認しましょう。
日本では気を付けている人はまだ少ないかもしれません。でも、化粧品で食物アレルギーを発症する可能性を指摘している国もあります。
例えば、オーストラリアの臨床免疫学およびアレルギー学会は、アレルギー発症の予防策として次のように注意喚起をしています。
- 食物アレルゲンが配合された化粧品の乳幼児への使用を控える
- 肌に疾患があるときは、食物アレルゲンが配合された化粧品を使用しない
- 乳や小麦など、アレルギーの原因となる可能性が高いタンパク質の成分が配合された化粧品を避ける
オーガニック成分だから、アレルギーや肌刺激が起こらないわけではありません。
りんごアレルギーの人は、有機農法で栽培されたりんごにもアレルギー反応が出ます。それと同じように、オーガニックコスメだから肌に合わない人もいるのです。
そのことを知って、自分に合う化粧品を探したいですね。
ためになる情報をLINEで配信中
CONCIO AcademyのLINEアカウントでは、よりよい化粧品を選ぶための豆知識を発信しています。自分と大切な人にとって本当に優しい選択をするために、ぜひお役立てください。
登録はこちらから→https://lin.ee/jAkRPAs
化粧品成分のリスクをとことん研究した「CONCIO(コンシオ)」
CONCIOは日本で初めてEWG認証を取得した新基準の無添加スキンケア。
化粧品成分による肌刺激やアレルギーのリスクに着目し、2500の成分を使わない独自の安全基準を徹底。
世界基準の安心を日本の敏感肌に届けています。
*すべての方に肌刺激やアレルギーが起こらないわけではありません。