メチルプロパンジオールとは
化粧水や保湿クリームにメチルプロパンジオールという成分が入っていることがあります。
無色透明の液体で、保湿成分として配合されています。また、他の成分を溶かしたり、化粧品の粘度を調整する目的で使われることもあります。
メチルプロパンジオールは比較的新しい化粧品成分。
PG(プロピレングリコール)やグリセリンを避ける人がいることから、新しい選択肢として使われるようになりました。
化粧品におけるメチルプロパンジオールの働き
メチルプロパンジオールには下記のような働きがあるとされています。
- 肌の水分を引き寄せる
- 引き寄せた水分をキープするのをサポート
- うるおいを与える
- 肌のバリア機能を向上させる
保湿剤として配合されるのも納得ですね。また、肌触りが軽くてベタつかず、化粧品ののびをよくする効果もあります。
メチルプロパンジオールは安全?
化粧品成分の安全評価をする各団体は、メチルプロパンジオールをどう評価しているでしょう?さっそく見てみましょう。
EWG
アメリカのEWGでは、メチルプロパンジオールの安全性は高いと評価しています。ただ、データ数や情報量が十分でないという記載も。
CIR
CIRは、成分の安全性評価において世界一権威ある団体。そのCIRでは、0.025%〜21.2%の濃度の間で使用される場合は安全だとしています。
かなり高濃度でも安全なんですね。
ただし、同じような名前のプロパンジオールと比較すると、その安全性にも少し差があるようです。
関連記事:化粧品に入っているプロパンジオールとは?肌が弱くても使える?
メチルプロパンジオールとプロパンジオールの違い
メチルプロパンジオールとプロパンジオール。よく似た名前です。
どちらも保湿や他の成分を溶かすなど、使用される目的もほとんど同じ。でも、製造方法や肌への刺激性については少し違いが見られます。
製造方法
プロパンジオールは、トウモロコシ由来のグルコースなど植物から作られるものがあります。
一方、メチルプロパンジオールは一酸化炭素を使って有機化合物を生成し、化学的に合成されます。
肌への刺激性
CIRとEWGでは、どちらの成分は基本的に安全としています。
ただ、CIRによる皮膚感作性に関する項目では少し違いが見られます。
<皮膚感作性とは?> 長期間同じ物質に皮膚が触れ続けることで、体内でアレルギー発症の準備が進んでいくことです。 |
CIRでは、プロパンジオールは皮膚感作性がないとしています。
メチルプロパンジオールも皮膚感作性がないとする試験があります。しかし同時に、軽度の皮膚感作性を示した試験もあるのです。追加試験では、紅斑や肌荒れを引き起こした可能性も指摘されています。
プロパンジオールとメチルプロパンジオール。名前も特徴もよく似ていますが、プロパンジオールのほうがより肌に優しいと言えるのかもしれません。
おわりに
化粧品のベースとなる保湿剤に使われる成分はたくさんあります。
メチルプロパンジオールとプロパンジオールだけでなく、PGやDPG、BG、グリセリンなど、化粧品では様々な種類が使われます。ただ、PGやDPGは肌刺激が強めとのことで、避けられることもしばしば。
関連記事:化粧品に入っているDPGは安全?
そのため、メチルプロパンジオールが代わりの成分として使われることが、今後も増えていくかもしれません。ただ、新しい成分であることから、安全性に関するデータが十分に揃っているとは言えません。
化粧品は毎日使うもの。
肌に優しそうなものであっても、自分の肌に合うかどうかを慎重に見極めたいですね。
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