エチルヘキシルグリセリンとグリセリンの違い
成分名に「グリセリン」と入っているので、エチルヘキシルグリセリンはグリセリンに似ているのかな?と思うかもしれません。
確かにエチルヘキシルグリセリンの由来はグリセリン。ですが、化粧品成分としての特徴や役割において、両者は大きく異なります。
この記事では、エチルヘキシルグリセリンの特徴と安全性などについて詳しく解説します。
エチルヘキシルグリセリンとは
エチルヘキシルグリセリンは、グリセリンと2-エチルヘキサノールの化学反応によって合成されます。無色で液体状の化粧品原料です。
安全性について詳しくは後述しますが、多くの人にとっては安全な成分。
成分の安全性を評価する世界的機関であるCIRでは、適切に使用すれば安全であると結論づけています。
化粧品では合成防腐剤であるフェノキシエタノールと一緒に配合されることが多いです。
それはなぜでしょうか?
多機能な防腐成分
エチルヘキシルグリセリンには抗菌作用があります。といっても、日本を含む各国で防腐剤と指定されている成分ではありません。
ですが、フェノキシエタノールなどの防腐剤と併用することで、化粧品の防腐効果を高めることができます。
少量で高い防腐力を発揮するパラベンを嫌う消費者が増えてきたため、各メーカーはそれに代わる防腐剤を常に模索しています。その中でエチルヘキシルグリセリンによる防腐力アップの働きが活用されるようになってきているわけです。
しかも、一般的な防腐剤とは違ってエチルヘキシルグリセリンには保湿力もあります。
つまり、わかりやすく言うと「防腐力がある保湿剤」というイメージ。
防腐剤の配合量を少なくできる上、保湿力もプラスされるので一石二鳥なんですね。
抗菌作用で臭いの原因となるバクテリアの繁殖を抑えることも可能。そのため、デオドラントの消臭剤としても使用されています。
エチルヘキシルグリセリンのスキンケア効果
エチルヘキシルグリセリンの保湿効果は原料であるグリセリンによるもの。スキンケアでは下記のような効果が期待されます。
肌のコンディションを整え、潤いを与える
水分を肌に引き込み、マイルドな潤いを与えます。また、水分が失われないように防ぎます。
肌を柔らかくする
肌に塗布するとその表面をやわらかくします。なめらかな手触りで使用感もよくなります。
エチルヘキシルグリセリンの安全性
アメリカには成分の安全性を評価する専門家機関があります。CIRと呼ばれるこの委員会による2011年の安全評価では、既存の製品に含まれる程度の濃度であればエチルヘキシルグリセリンは安全とされています。
この時に示された濃度は下記の通り。
- スキンケアなどの洗い流さない化粧品:0.002%〜2%
- シャンプーなどの洗い流す化粧品:0.000001%〜8%
最大2%または8%までの濃度なら安全ということですね。
しかし、同じ報告書には50代~60代の3名女性がアレルギー反応を示した事例も書かれています。
ただ、発症の頻度は非常に稀。しかも、3名が使用した化粧品におけるエチルヘキシルの濃度は5%〜10%。安全とされる濃度を超えていたとされています。
多くの人にとっては安全と言える成分。ただ、高濃度の場合や肌が弱い人の場合には、刺激やアレルギー反応を感じる人がいるかもしれません。
ちなみにEWGによる安全評価は2。こちらでも安全としつつ、アレルギーや肌刺激に若干のリスクが示されています。
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