イソヘキサデカンとは?由来と安全性・化粧品で使われる理由

イソヘキサデカンとは?由来と安全性・化粧品で使われる理由

カタカナのよくわからない成分?

美容液やクレンジング、保湿クリームの全成分で「イソヘキサデカン」と名前を見かけたことはありますか?

カタカナの名前で何かよくわからない…。

そんな人のために、この記事ではイソヘキサデカンについて徹底解説。
由来・配合目的・安全性について詳しく説明します。肌への影響が気になる人も、ぜひ読んでみてください。

イソヘキサデカンの由来

イソヘキサデカンの由来は石油。石油を精製して加工されたものが化粧品成分として使われています。軽くて臭いもない透明な液体成分です。

石油由来と聞くと「危険そう」「石油は嫌」と思う人もいるかもしれません。

ですが、石油由来だからというだけで、人の肌や健康に有害であるとは限りません。化粧品業界では、多くの石油由来成分が長年安全に使用されているという実績もあります。

とはいえ、石油から作られる成分の中で注意したい成分もあります。例えば下のような成分⇩

ただ、これらも「石油由来だから要注意」というわけではありません。天然由来成分の中にも肌に刺激やアレルギーの原因となるものがあるからです。

参考記事:オーガニックのリップで唇が荒れる理由

重要なのは、由来ではなく各成分の特性で判断すること。つまり、由来だけではその成分の安全性は見分けられないということなんですね。

イソヘキサデカンは透明で液体状の石油由来の化粧品成分です

イソヘキサデカンはなぜ化粧品に使われる?

さて、では次にイソヘキサデカンが化粧品やスキンケア製品に配合される理由を見てみましょう。主な配合目的な次の3つです。

エモリエント効果

イソヘキサデカンは肌を柔らかくするエモリエント成分として広く使用されています。
エモリエント成分は肌の上に人工的な膜を作る成分。外的な刺激やダメージから守る肌のバリア機能をサポートします。

ただし、エモリエント成分には一つ注意点が。

それは、肌そのものにうるおいを与える働きはないということ。そのため、すでに乾燥している肌に塗るとインナードライ肌の原因になることがあるのです。
しっかり保湿をしたうるおった肌に使うことが大切だということですね。

テクスチャを軽くする

最近は軽くてサラッとしたテクスチャや使用感の化粧品が人気です。
イソヘキサデカンはベタつきがない、なめらかな質感を化粧品にプラスすることができます。例えば、ファンデーションやBBクリームなどでは厚塗り感を軽減し、自然な仕上がりにしてくれます。

クレンジング力が高くなる

イソヘキサデカンはクレンジングオイルやメイク落としに配合されることもあります。油性の汚れやメイクを効果的に取り除く働きもあるんですね。

参考記事:クレンジングオイル、正しく選べていますか?

イソヘキサデカンは肌の水分を逃がさないようにするエモリエント効果が期待されています

イソヘキサデカンの安全性

イソヘキサデカンを使うメリットはわかりました。ですが、その安全性についてはどうでしょうか?いくら機能性が高くても、安心して使えるかどうかが消費者としては重要ですからね。

ここでは世界的な評価機関が、イソヘキサデカンの安全性をどのように評価しているかを見てみましょう。

CIRによる安全性評価

CIRは化粧品成分の安全性を評価するアメリカの機関。中立的な立場で専門家グループが調査し、成分の安全性を評価しています。

イソヘキサデカンに関しては、現在一般的に化粧品で使用されている配合濃度であれば安全と認めています。また、CIRの報告書では、イソヘキサデカンを高濃度に含む下記の市販品を使った刺激検査の結果も記載されています。

  • ヘアオイル
  • マスカラ
  • アイシャドウ
  • リッププライマー
  • アイライナー

いずれの検査でも肌への刺激性は認められず、安全とされています。

EWGによる安全性評価

EWGは化粧品成分や添加物の環境や健康に対するリスクを評価するアメリカの非営利団体。

そこで公開されているデータベースでは、イソヘキサデカンのリスクは低いと評価されています。皮膚刺激性やアレルギーのリスクも低く、多くの人にとっては安心して使える成分と言えそう。
ただし、敏感肌や特にデリケートな状態の肌には注意が必要とされています。

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