ボディソープとどっちがいい?
体を洗う時は石けんとボディソープ、どちらを使っていますか?肌に優しそうという理由で、石けんを使っている人も多いのではないでしょうか。特に小さな子供がいる家庭や乾燥肌の人は、肌への負担が少ないほうを選びたいですよね。
でも、弱酸性のボディソープと石けんだったら、どちらのほうが肌にやさしいのでしょうか?
肌から油分が奪われる
基本的に石けんは、肌から油分を取り除くことで汚れを落とします。界面活性剤が配合されたボディソープも肌の油分を取り除く点は同じ。
でも、石けんはその力が強めで、肌のうるおいに必要な皮脂も取り除かれる可能性が高くなります。そのため、洗った後に肌が乾燥したりつっぱると感じることは、めずらしいことではありません。
「保湿石けん」とは
市販の化粧品の中には「保湿石けん」として売られているものもあります。
しかし、上述したとおり、石けんは強い力で油分を取り除いて汚れを落とします。それは、どんな石けんでも同じ。ですから、肌を保湿してくれる(保湿剤になる)石けんはありません。あるとすれば、肌への保湿力が高い植物油をもとに作られた石けんです。
石けんは油に強いアルカリ性の水酸化Naか水酸化Kを加えて作られます。水酸化Naを加えると固形タイプ、水酸化Kを加えると液体タイプになります。
元になる油にはパーム油が使われることが多いですが、パーム油の代わりにココナッツオイルやオリーブオイル、アルガンオイルなど油を使ったものもあります。そして、そうしたものが「保湿石けん」や「肌が乾燥しにくい石けん」として販売されていることが多いようです。
また、クレイやハーブ、植物エキスなどを配合した石けんもあります。こういった成分を足すことで脱脂力を多少は和らげることは可能。しかし、これらが石けんの主成分になることはありません。つまり、肌の油分をしっかり取り除くという作用は変わらないのです。
石けんはアルカリ性
よく言われるように、人間の肌は弱酸性です。1~14の数値で示されるpH値の5.5前後だと言われています。水は中性でpH値は7。そのため、化粧品のpHの値が5から7だと、人間の肌への負担は少ないとされています。逆に、5~7から遠くなるにしたがって肌への負担は大きくなります。
では、石けんのpH値はどうでしょうか?
実は、石けんは弱アルカリ性。pH値は9から11が一般的です。製造時に使われる水酸化Naと水酸化Kが強アルカリ性であることが理由です。
乾燥肌にはNG
上述したとおり、肌は弱酸性。でも、どんな時でも誰でも弱酸性というわけではありません。
健康な肌であれば、多くの場合は弱酸性です。
でも、生まれて間もない赤ちゃんの肌のpHは6.34から7.5で中性に近いとされています。
また、乾燥肌の人やアトピーなどの皮膚疾患がある人の肌はアルカリ性に偏っている可能性がありますし、脂性肌やニキビができやすい人は酸性に偏っていることがあります。
健康な肌にアルカリ性の石けんを使っても、肌をすぐに弱酸性に戻す力が働きます。そのため、石けんが刺激になったり、ひどい乾燥の原因になる可能性は低いでしょう。
しかし、すでに肌がアルカリ性に偏り、乾燥したり肌バリアが壊れている人が使うと、さらなる乾燥の原因になることがあるのです。
また、肌が中性の赤ちゃんは、大人の肌よりもアルカリ性に傾きやすくなります。石けんを使っていて赤ちゃんの肌の乾燥が治らない場合には、弱酸性のボディソープを使ってみるのもいいかもしれません。
脂性肌やニキビ肌には石けんがおすすめ
一方、皮脂の分泌が多い肌には石けんがおすすめ。酸性に偏りがちな肌をアルカリ性の石けんが整えてくれる可能性があるからです。
ただ、一つ注意が。皮脂が過剰に分泌されたり肌がテカリやすい理由が、実は乾燥が原因ということもあります。乾燥肌の原因を見極めた上で、どんな洗浄剤がいいのかを判断するのがよさそうですね。
弱酸性の石けんはない
石けんを使う理由が、配合されている成分がシンプルだからという人もいると思います。アルカリ性で腐敗しないため、防腐剤が使われていないのも嬉しいポイントですよね。
そんな人は「弱酸性の石けんを見つけたい!」と思うかもしれません。しかし、世の中に弱酸性の石けんは存在しません。石けんを酸性にしようとすると、脂肪酸に変化してしまい作れないからです。
その点、ボディソープは使用する界面活性剤の組み合わせによってpH値を調整できるため、肌に負担が少ない弱酸性にすることができます。
肌のタイプや状態に合わせて、石けんとボディソープを使い分けるのがよさそうですね。
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