リナロールとは
リナロールは植物やハーブに含まれる天然の香り成分。世界中で古くから香料として使われてきました。例えば、次のような天然オイルやハーブに含まれています。
- ラベンダー
- イランイラン
- ベルガモット
- ジャスミン
- ゼラニウム
- ローズウッド
- バジル
- コリアンダー
リナロールは、合計200種類以上の天然オイルに含まれているとも言われています。
花のような爽やかさ、ウッディな香り、スパイシーな柑橘系の香りなど多彩な香りを持つ非常に人気が高い香り成分。そのため、リナロールは一般に販売されている香水の90~95%に含有されています。
リナロールでアレルギー
香りが魅力的な一方、リナロールはアレルギーリスクが指摘されています
リナロールは、空気に触れると酸化します。そして、酸化すると皮膚感作性が強力に。つまり、開封してから数ヶ月経過した化粧水や香水は、開封直後よりもアレルギーを起こしやすくなるということです。
2,700人を対象にした2014年の調査では、7%の人に酸化したリナロールへのアレルギー反応が見られたと報告されています。同時に、一度リナロールに感作した人には繰り返しアレルギー反応が出る可能性も示唆しています。
最初に述べた通り、リナロールはもっとも一般的な香り成分の一つ。多くの香料に含まれています。つまり、感作してしまうとさまざまな製品でアレルギー反応が出る可能性が高くなるのです。
5.9%の人がリナロールにアレルギー反応
4,731人の患者を対象にしたイギリスの調査があります。ここでは、1%濃度のリナロールに対して281人(約5%)の人がパッチテストで陽性反応を示したとされています。同じく香料アレルゲンのリモネンに対しても5%の人が陽性反応。酸化したリナロールとリモネンにおいては、7.3%の人に陽性反応が出ました。
リナロールの配合規制は?
すでに10年以上前から、リナロールがアレルギー性皮膚炎の原因になることは判明しています。しかし、リナロールが含まれる精油や香料はいまだに多くの化粧品で多用されています。
それは「天然由来」「オーガニック」「ナチュラル」として販売されているものでも同じ。
ただ、日本にはリナロールの化粧品への配合において、何も規制がありません。しかも、リナロールは精油や香料にもともと含まれている物質。そのため、全成分表示に記載する義務もありません。ですから、もしアレルギーが生じても、全成分を確認するだけではリナロールが含まれているかはわからないのです。
アレルゲンを避けたい場合には、次のように対処する必要が。
- すべての精油と植物エキスを避ける
- どんな天然オイルや植物にリナロールが含まれているのか、自分で調べて知っておく
EUの化粧品では規制の対象
日本では規制がないリナロール。しかし、EUでは化粧品に香料や精油を配合する場合には、ルールが設けられています。当然、リナロールもそのルールの対象。メーカーには次のような義務があります。
- リナロールを含む精油を配合する場合、メーカーは事前に申請する
- 商品に一定の濃度以上でリナロールが含まれる場合は、全成分表に「リナロール」と表示する
自分と大切な人のためにできること
化粧品はほとんど毎日使うもの。だからこそ、アレルギーリスクがある成分が少ないものを選びたいですよね。天然由来でも合成由来でも、香料の成分には感作性があり、アレルギーを引き起こす原因となるものがたくさんあります。
自分と大切な人を守るため、どの成分にどんなリスクがあるのか、気をつけてみてもいいかもしれません。
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