オーガニックコスメに入っている酸化銀
「オーガニック」と書かれた化粧品に酸化銀という成分が入っていることがあります。
化粧品に金属?と不思議に思う人もいるかもしれません。また、金属を肌に塗っても大丈夫なのか心配になる人もいるのではないでしょうか?
この記事では、化粧品に酸化銀が使われる理由とその安全性などについて解説します。
酸化銀とは
酸化銀は銀を安定化させた化粧品成分。銀は放出する銀イオンによって消臭や防腐効果を発揮します。その特徴をいかして、デオドラントスプレーやニキビケア製品、敏感肌用スキンケアなど多くの化粧品で使用されてきました。
銀から作られる酸化銀は天然由来の化粧品成分。そのため、パラベンなどの合成防腐剤に代わる天然由来の防腐剤としてナチュラルコスメやオーガニックコスメで使われることが増えています。
酸化銀は安全?
一般的に酸化銀の化粧品への使用は安全とされています。
たとえば、オーストラリアの薬品・医薬品行政局がまとめている各国の安全調査報告では、酸化銀には皮膚感作性はないとされています。つまりアレルギーのリスクが低いということ。それに、発がん性物質である可能性も低いとされています。ただ、生殖毒性やその他のリスク関するデータはまだまだ少ないようです。
また、EWGでの酸化銀の安全評価は「2」。口から摂取した場合の内臓機能障害へのリスクには触れていますが、今のところ肌にも健康にも安全な成分と言えそうです。
でもそれなのに、EWG認証の化粧品では酸化銀の配合は不可と決められています。
なぜなのでしょう?
水生生物に強い毒性がある銀
実は銀は水の中に住む生き物に対して最も毒性が強い金属として知られています。
それは銀を安定化させてできる酸化銀も同じ。
水の生き物の体内に蓄積し、非常に強い毒性があるとされています。環境や生き物への配慮から、EWG認証の化粧品では配合が禁止されているんですね。
ちなみに、水中における銀の毒性は水の硬度に関連します。硬度が高ければ毒性が弱まるのです。
でも、日本の水は硬度が低い軟水ですね。水生生物への毒性が弱まることなく影響を与えている可能性が高いかもしれません。
化粧品で使われるナノサイズの銀
化粧品ではさまざまな形状で銀が多用されてきました。最近は化粧品に銀が使用される場合、ナノサイズに加工された銀が使われることが増えています。花粉や人間の皮膚細胞よりも細かな粒子にすれば、化粧品成分としての機能性や使用感が向上するからです。
しかし、ナノサイズの銀の人間に対する安全性と毒性は科学者の間でも意見が分かれています。
一方は、「ナノ銀の粒子は皮膚から簡単に吸収され体内に侵入する」と主張する研究者。彼らはナノ銀による細胞構造やDNAの破壊、臓器への影響を懸念しています。
もう一方は「ナノ銀が皮膚疾患を保護する」などのメリットを主張する研究者。こちらは、銀ナノの粒子は血流から洗い流されるため毒性は低いといいます。
確かに、たとえ傷ついた皮膚であっても、ナノサイズの粒子が皮膚バリアを通過することはなく安全だとする研究もあります。
しかし現状は、まだまだわからないことがいっぱい。そのため、ナノサイズに加工された銀の安全性の確立にはさらなる研究が必要とされています。
化粧品のナノ成分に関する記事:ナノ成分配合の化粧品を避けたほうがいい理由
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