いろんな化粧品に入ってる
多くの化粧品で見かけることが多いパルミチン酸エチルヘキシル。クレンジングオイルやクレンジングバームでは主成分として高濃度で配合されていることも多いですよね。
でも、なぜこんなに多くの化粧品に入っているのでしょうか?毎日使い続けても、肌に負担はないのかも気になります。
この記事では、パルミチン酸エチルヘキシルが多くの化粧品に使われる理由や特徴について詳しく解説します。
パルミチン酸エチルヘキシルとは
パルミチン酸は動植物に自然に存在する脂肪酸。パーム油やヤシ油の植物由来、動物由来、合成由来があります。
そのパルミチン酸と脂肪アルコールを組み合わせたのがパルミチン酸エチルヘキシル。ほぼ無色透明で臭いもない液体状の合成油です。
パルミチン酸エチルヘキシルが化粧品に使われる理由
パルミチン酸エチルヘキシルにはシリコーンのような感触があります。
そのため、化粧品ではシリコーンの代わりに使用されることも。特に合成成分であるシリコーンが使えないナチュラルコスメやオーガニックコスメでは多く使われているようです。
シリコーンは軽い使用感でベタつかない化粧品成分。肌の表面に薄い膜を形成してピッタリと密着。凹凸をカバーし、なめらかな手触りを作ります。
パルミチン酸エチルヘキシルには、そんなシリコーンと同じような特徴があるんです。つまり、肌表面をカバーすることで下記のような効果が期待できるというわけです。
- 肌を柔らかくなめらかにする(エモリエント効果)
- 肌表面から水分が失われるのを抑える
- ベタつかずシルクのようなサラッとなめらかな仕上がり
こういった効果を期待して、スキンケア製品やメイクアップ製品に配合されています。
シリコーンについて:シリコンフリーのスキンケアを選ぶべき理由
その他の特徴
パルミチン酸エチルヘキシルが化粧品成分として重宝される理由は使用感や質感の向上だけではありません。
優秀な溶剤
溶剤とは他の成分を溶かす成分。パルミチン酸エチルヘキシルはとても優れた溶剤なんだとか。
というのも、化粧品を使い切るまでの期間、成分がずっと均一に分散されている状態をキープできるのだそう。
たとえば、アイライナーなどのポイントメイクでは、着色剤がまだらに混ざった状態では使い物になりません。ラインに濃淡が出てしまいます。
また、紫外線防止剤が均一に混ざっていない日焼け止めなんて最悪。まだらに焼けてしまうかもしれません。
アイライナーでは着色剤の顔料を均一に分散し、それを最後まで維持する必要があります。そうすれば、色むらがないキレイなラインを描けますからね。また、ちゃん紫外線を防ぐ日焼け止めを作るためには、紫外線防止剤をまんべんなく分散・混ぜ合わせないといけません。
パルミチン酸エチルヘキシルを使えば、まだらに混ざった状態や色むらが起こりにくくなるというわけです。
日焼け止めについて:紫外線吸収剤フリーの日焼け止めを選ぶべき理由
粉状の成分をくっつける
粉同士をくっつきやすくしたり、粉が飛び散るのを抑える効果があります。そのため、プレストパウダーやファンデーションにも使われます。
原価が安い
化粧品に使われる合成油にはたくさんの種類があります。その中でもパルミチン酸エチルヘキシルは安価な合成油。そのため、オイル配合量が多くなるクレンジングオイルやクレンジングバームでは原価を抑えるために重宝されています。
インナードライの原因に?
残念ながら、パルミチン酸エチルヘキシルには肌の保湿効果はありません。
上述した通り、シリコンのように肌表面を覆い、水分を逃げないようにする作用はあります。でも、それで肌にうるおいが与えられるわけではありません。あくまで肌表面の質感が一時的に改善されるだけ。
そのため、すでに乾燥した肌に長期間塗り続けた場合、インナードライが悪化してしまう可能性があるかもしれません。
ちなみに、皮膚アレルギーのリスクはほとんどありません。でも、肌がキレイになる美肌成分というわけでもないんですね。また、肌への刺激には少しだけ注意が必要かもしれません。
毛穴に詰まるパルミチン酸エチルヘキシル
毛穴に詰まりやすい成分を調べた研究があります。1989年の古い研究ですが、今でも広く知られる「コメドジェニック指数」の元となっている研究です。
この研究では、パルミチン酸エチルヘキシルのコメドジェニック指数は5段階中4。毛穴に詰まりやすい成分として示されています。
人間の皮脂よりも分子サイズが大きいため、毛穴を防いだり吹き出物の原因になる可能性があるのかもしれませんね。
毛穴が気になる人はこちらも:毛穴が気になる人は必読!肌タイプ別のおすすめオイル
LINEでしか言えない情報も配信中
CONCIO AcademyのLINEアカウントでは、より安心な化粧品を選ぶために役立つ情報を発信しています。
登録はこちらから→https://lin.ee/jAkRPAs
化粧品成分のリスクをとことん研究した「CONCIO(コンシオ)」
CONCIOは日本で初めてEWG認証を取得した新基準の無添加スキンケア。
化粧品成分による肌刺激やアレルギーのリスクに着目し、2500の成分を使わない独自の安全基準を徹底。
世界基準の安心を日本の敏感肌に届けています。
*すべての方に肌刺激やアレルギーが起こらないわけではありません。