日焼け止めの紫外線防止剤について少し詳しく
私たちが使っている日焼け止めクリームには、紫外線吸収剤が配合されていることがあります。肌の表面で紫外線を吸収することで、皮膚が紫外線の影響を受けにくくなるのです。
日焼けしたくない人にとっては嬉しい成分のように思います。でも実は、多くの紫外線吸収剤はアメリカのFDAにより安全性と効果が認められていません。
前編に続いて、この記事ではそれぞれの紫外線吸収剤に疑われているリスクを紹介します。
*紫外線吸収剤フリーの日焼け止めを選ぶべき理由(前編)はこちら
効果と安全性が議論されている紫外線吸収剤
一般的な日焼け止めによく配合されている成分について、FDAでは下のような見解を公開しました。
ここからは、上記に記載した各成分について詳しく解説します。
オキシベンゾン
様々な懸念から、配合されている日焼け止めクリームは減ってきています。指摘されているリスクは下記のとおり。
- 塗布後、皮膚から吸収される
- 皮膚アレルギーを起こすことがある
- 内分泌かく乱(ホルモンバランスに影響する)作用があることを示す研究が多数ある
- 特に子供への影響が大きい可能性がある
- 妊婦がオキシベンゾンに接触した場合、新生児の体重異常が報告されている
皮膚からの吸収率がかなり高いというデータも。健康への影響に関する調査がさらに進められています。
メトキシケイヒ酸エチルヘキシル
オクチノキサートとも呼ばれる紫外線吸収剤です。非常に多くの日焼け止めに使われています。
- 肌に塗った後、長期に渡って皮膚から吸収される
- FDAが定めた安全基準の16倍もの濃度で血液から検出された事例も
- 代謝機能や甲状腺ホルモンの産生への影響
- 紫外線を浴びた時にアレルギー反応を引き起こす可能性
サンゴの白化を招くなど悪影響があるも言われます。そのため、ハワイやタヒチなどの一部の国や地域では、メトキシケイヒ酸エチルヘキシル配合の日焼け止め製品の販売が禁止されました。
ホモサレート
肌からの吸収や内分泌かく乱作用が確認されています。体内で分泌されているホルモンに影響する懸念から、EUの消費者安全科学委員会では1.4%以内の配合を推奨しています(日本では10%まで配合可能)。
サルチル酸オクチル
サリチル酸エチルヘキシルとも呼ばれます。皮膚から吸収されることがわかっています。アメリカのFDAが定めた安全基準の10倍の濃度で皮膚から検出された事例もあるそう。安全基準の再検証が進んでいます。
オクトクリレン
皮膚から吸収される上、高い確率で皮膚アレルギーが起こることが示されています。EUでは10%までの配合なら安全とされています。
t-ブチルメトキシジベンゾイルメタン
アボベンゾンとも呼ばれます。日本でも多くの日焼け止め製品で配合されています。
細胞研究では、男性ホルモンの一種であるテストステロンの働きをブロックすることが確認されています。血清から高濃度に検出されたこともあり、皮膚から吸収されることもわかっています。
酸化チタンと酸化亜鉛
これらは紫外線吸収剤ではなく「紫外線散乱剤」。ナノ化された形状で使用されます。FDAの調査ではいずれも安全性と紫外線防止の有効性が認められています。また、ほとんど皮膚から吸収されることもないとされています。
ただし、酸化チタンは口や鼻から吸入した場合、発がん性の可能性が指摘されています。吸入して体内に取り込まれた場合、ナノ加工された微細なサイズの成分は肺でうまく処理されず、血流に流れる可能性もあります。
紫外線吸収剤フリーの日焼け止めを選ぶには
紫外線吸収剤には、様々なリスクが潜んでいる可能性があります。もちろん、皮膚から吸収されるから絶対にリスクが高い!というわけではありません。しかし、体内に吸収された後の影響にはわからないことも多いのです。
日焼け止めを選ぶ際には、下記のような記載があるかを確認し、紫外線吸収剤が入っていないタイプを選びましょう。
- 紫外線吸収剤不使用
- 紫外線吸収剤フリー
- ノンケミカル
- ビーチフレンドリー
また、安全とされる酸化チタンと酸化亜鉛が配合されている日焼け止めであっても、ナノ成分が配合されものや吸入リスクがあるスプレータイプを避けると、より安心かもしれませんね。
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