安全な日焼け止めの正しい選び方

2024年最新版:安心な日焼け止めの正しい選び方

日焼け止め選びに悩む人は多い

日焼けしたくない。
でも、どんな日焼け止めを選ぶのが正解かわからない。

CONCIO Academyは、そんな人からたくさんお問い合わせをいただきます。

そこで!

今(2024年4月)の時点で完全版とも言える日焼け止めの選び方ガイドを書きました。
お肌のタイプや価値観に合わせて、自分に合った日焼け止めを探してみてくださいね。

安心な日焼け止めの選び方

紫外線を防ぐ2つの防止剤

紫外線を防ぐ成分には2種類あります。

① 紫外線吸収剤

紫外線を吸収することで、直接肌には紫外線の影響が届かなくなるとされる成分。SPFが高めの日焼け止めのほか、UV効果がある化粧下地やファンデーション、保湿クリームなんかにも入っていることがあります。

② 紫外線散乱剤

紫外線を反射することで、肌への紫外線の影響を防ぐ成分。酸化チタン酸化亜鉛が代表例。名前の通り、鉱物が由来でナチュラル系コスメの日焼け止めやメイクアップ製品に入っています。

日焼け止めを選ぶポイント①
紫外線吸収剤が入っていないか

日焼け止めを選ぶときにまず最初に確認したいのが、紫外線吸収剤が入っていないかどうか。日本でよく見かける紫外線吸収剤は、こんな成分です。

これらはいずれも、アメリカのFDAによって十分な安全性が確認されなかった成分。そのほとんどが皮膚から吸収される経皮吸収リスクがあるとされました。
また、ホルモンバランスを乱す作用アレルギーリスクが高いとされた種類も多め。敏感肌には負担が大きいと考えられています。

→ 「ノンケミカル」と書かれた日焼け止めを選びましょう。

化粧品の「ノンケミカル」は、紫外線吸収剤が使われていない日焼け止めのことを意味します。紫外線吸収剤は、サンゴなど海中の生きものの暮らしも脅かすとされています。エシカルな選択をしたい人もノンケミカル処方を選びましょう。

ちなみに化粧品の「ノンケミカル」は合成成分が入っていないという意味ではありません。

ノンケミカルでナノ成分不使用の日焼け止めを選びましょう

日焼け止めを選ぶポイント②
ナノ化された紫外線散乱剤が入っていないか

紫外線吸収剤が入っていない「ノンケミカル」の日焼け止めには、多くの場合「酸化チタン」や「酸化亜鉛」が配合されています。これらはFDAによって安全性が認められた紫外線散乱剤。

「じゃあ安心!」と思う前に、チェックしてほしいことが。
それは日焼け止めに配合されているこれらの成分が、ナノ加工されていないかどうか。

化粧品のナノ成分は、人間の皮膚組織よりはるかに小さいサイズ。そのため、今までは皮膚から吸収されずに安全とされていた成分でも経皮吸収リスクが高くなる可能性があるのです。

→「ナノ成分不使用」と書かれた日焼け止めを探しましょう。

ただ「ノンケミカル」と書かれていて、さらにナノ成分不使用の日焼け止めが理想。ですが、残念ながら選択肢はとても少ないのが現状です。。。

日焼け止めを選ぶポイント③
ノンケミカルでもスプレータイプはNG

「ノンケミカル」と書かれた日焼け止めでも、スプレータイプはできるだけ避けましょう。

というのも、ノンケミカルの日焼け止めの多くに入っている酸化チタンや酸化亜鉛は、鼻や口からの吸入による健康リスクがあるのです。特に、ナノ加工されたこれらの成分を鼻や口から吸ってしまった場合、肺はナノサイズの物質を除去することができません。

→スプレータイプやパウダータイプのものはできるだけ避けるようにしたほうが安心かも

使う場合は鼻や口から吸い込まないように注意してください。

日焼け止めのチェックポイント

ここまでのポイントをまとめると、こんな日焼け止めがおすすめということになります。

  1. ノンケミカル処方
  2. ナノ成分不使用
  3. スプレーやパウダータイプではない

ただ、FDAによって安全とされた酸化亜鉛と酸化チタンでも、それらが肌に合わず肌荒れしてしまう人もいます。そういった場合はどうすればいいのでしょうか?

新しい紫外線散乱剤:酸化セリウム

安全とされてきた酸化チタンも、使用例が増えるにつれアレルギーの報告が増えてきたという調査もあります。また、かつてニキビ治療薬としても使われていた酸化亜鉛でニキビができるという人も現れています。

そんな場合、酸化セリウムという紫外線散乱剤が使われた日焼け止めを選んでもいいかもしれません。白浮きせず、ブルーライトもカットする新世代の紫外線散乱剤です。

まだ商品の数は少ないですが、少しずつ出てきているようです。

ただし、酸化セリウムは新しい成分。そのため、安全性を示すデータがまだ不足しています。また、ナノ加工された場合、酸化セリウムの毒性がかなり高くなる可能性を示す研究もあります。

使い始めはくれぐれも慎重に。お肌の様子を見ながらお試しくださいね。

ラズベリーオイルは日焼け止め効果なし

「ラズベリーオイルを日焼け止めとして使っています」
「ラズベリーオイルはSPFが50あるので」

ナチュラル志向の方の中にはそんな方が時々います。ある調査でラズベリーシードオイルがUVCとUVBを吸収することが示されました。そのため、このオイルが天然の紫外線吸収剤かのような噂が広がったのだと推測します。

ただ、これには疑問が残ります。ここで紹介したいのは、ある海外の検証記事

女性の背中に3種類の植物オイルとSPF20、30、50の日焼け止めを塗布。その後、2時間日光浴をして効果が検証されています。

左上がラズベリーオイル。ラズベリーオイルの右隣がSPF20の日焼け止めです。2時間後、どうなったかというと...

ラズベリーオイルのUV効果を検証した記事

右の画像のとおり。ラズベリーオイルを塗ったところはバッチリ日焼けしています。

紫外線にはUVC、UVB、UVAの3種類があります。しかし、ラズベリーシードオイルにはUVAを防止する力がほとんどありません。ただ、このUVAこそがシミやシワなどの原因になるのです。

ラズベリーシードオイルには抗酸化作用があります。そのため、日焼け止めとしてではなく、紫外線に浴びた日のアフターケに取り入れるほうがよさそうですね。

敏感肌の人はSPF30前後のものを

焼きたくないからSPF値が高い日焼け止めを選びたい。

その気持ちはよくわかります。ただ、同じブランドの同じシリーズの日焼け止めであっても、SPF値が高くなると紫外線防止剤の配合濃度は高くなります。

SPF値が低いものなら大丈夫だった人でも、SPF50に変えたら肌荒れした!という人もいます。
そのため、敏感肌の人は肌の負担を考えてSPF30程度の日焼け止めを選ぶのがいいと思います。

それだとちょっと不安...という場合は帽子やサングラス、薄手の長袖などと組み合わせて紫外線対策を。

 

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