肝斑の予防と悪化を防ぐスキンケア

肝斑の予防と悪化を防ぐスキンケア

肝斑(かんぱん)とは

肝斑はシミの一種。

一般的なシミが紫外線の影響が主な原因であるのに対し、肝斑は女性ホルモンバランスの乱れが原因と言われています。

ほっぺの高い部分に境界線がはっきりしない薄茶色のシミができます。たいていの場合、左右に同じように出現。細かなシミが集まったように現れるのが特徴です。

多くの場合、肝斑は女性に出現しますが、男性に現れることもあります。顔の広い範囲に現れることもあるため、外見への自信をなくす人が多い傾向になることを示す調査もあります。

肝斑かな?と思ったら、まずは症状や気をつけるべきことを正しく知りましょう。そして、できる対策から始めましょう。

肝斑の予防方法

肝斑の症状が出ることは決して珍しいことではありません。特に女性は妊娠や避妊薬などによるホルモンの変化で皮膚の色素酸性が過剰になり、肝斑の原因になることがあります。

現在のところ、遺伝、肌の色、ホルモンバランス、紫外線に浴びる度合いなどが肝斑の発症と関連づけられています。ただ、残念ながら完全に予防する方法はわかっていません。

とはいえ、紫外線の影響は大きく関係します。日中の紫外線を避けたり日焼け止めを塗ることが、日常的にできる予防法とは言えそうです。

肝斑を防ぐには日焼け止めが効果的です

どんな日焼け止めを使うのがいい?

肝斑が出た場合、正しい日焼け止めを選ぶことはとても大切。

日焼け止めは、UVAとUVBだけでなく人間の目に見える日光(可視光線)を遮断するものを使うと効果的です。可視光線を防止することで、皮膚の色素産生を低下させる可能性が研究で示されているからです。

例えばファンデーションなどに配合される着色剤の酸化鉄は、可視光線を遮断するとされています。着色することで可視光線の防止効果が発揮されるんですね。

そのため、日焼け止めは酸化鉄で着色されたものを選ぶのがおすすめ。SPFが30以上で酸化鉄が配合されたファンデーションやBBクリームや化粧下地でもいいでしょう。
なお、着色されていない日焼け止めには、可視光線を遮断する効果はありません。

自分の肌色に合ったものを選ぶことで肝斑を自然にカモフラージュしながら、紫外線によるダメージを予防することもできそうです。

日焼け止めはいつ塗るべき?

可視光線は窓やガラスを通り抜けます。そのため、屋外ではなくても運転中や窓際にいる時も、常に可視光線を浴びているのです。肝斑が現れた人は、外出しない日でも念のため酸化鉄が配合された日焼け止めを毎日塗るのがいいでしょう。

肝斑は治る?

肝斑の治療法

現在のところ、肝斑の治療法は確立していないません。

日本の皮膚科ではトラネキサム酸とビタミンCの内服薬、そして美白クリームが処方されることが多いようです。アメリカではトラネキサム酸のほか、ハイドロキノンやアゼライン酸、コウジ酸、ナイアシンアミドなども処方されるようです。

日本では処方薬でなくても、ハイドロキノン配合のスキンケア製品が市販されています。そのため、医師の処方なく購入も可能。
ですが、ハイドロキノンには皮膚の変色や炎症などのリスクが指摘されています。肝斑を治療するための外用薬は医師に処方してもらうのがいいでしょう。

ハイドロキノンについて:美白成分のハイロドキノンは使い続けても大丈夫?

肝斑は自然に消えることもあります。妊娠や薬による影響で肝斑が出現した場合には、出産後や薬の服用をやめると肝斑が薄くなることがあります。一方で、何年も、あるいは一生続くこともあります。

肝斑の肌におすすめな4つのスキンケア

上述した通り、肝斑の治療法は確立されていません。つまり残念ながら、確実に治る方法はないということ。ですが、少しでも症状の悪化を防ぐため、アメリカの皮膚科学会が紹介してる4つの方法を紹介します。

1. 毎日の紫外線・日光対策

日光は肝斑を誘発します。そのため、曇りや雨の日でも秋冬でも、季節や天候に関わらず紫外線や日光から肌を守りましょう。

つばの広い帽子やUVカット機能付きのサングラスなど、日焼けを防ぐ衣服を着用しましょう。衣服で覆うことが難しいところには日焼け止めを塗るのを忘れずに。

肝斑予防のためにサングラスや防止で紫外線をカットしましょう

2. 日焼け止めは色付きのものを

上述した通り、酸化鉄で着色された日焼け止めは紫外線以外の可視光線を遮断してくれます。SPF30以上で、酸化鉄が配合された色付きの日焼け止めを選びましょう。あるいは、着色されていない日焼け止めを塗った後、酸化鉄配合のファンデーションや化粧下地を塗り重ねるのもいいでしょう。

3. スキンケアは無香料で肌に優しいものを

化粧品を使ったを使用したときにヒリヒリしたり、しみる場合は使用をやめましょう。化粧品に配合される香料精油は肌に刺激が強い場合があります。少しでも刺激を感じたら、無香料のものに切り替えるのがいいでしょう。

また、肌に摩擦があるようなスキンケアもNG。肌への刺激や摩擦によって肝斑が濃くなったり広がる可能性があります。そのため、下記のようなスキンケアは控えるのがいいでしょう。

  • スクラブ
  • 過剰な洗顔
  • フェイスローラー
  • 肌に刺激を感じる化粧品

4. スキンケアは美白よりもハリツヤを重視

肝斑の治療は効果が出るまでに時間がかかります。肌のキメが整いハリがあれば、メイクのりが良くなります。肝斑があったとしても、肌の土台が整っていれば外見による印象は改善。スキンケアは、ヒアルロン酸など正しい保湿成分を取り入れましょう。うるおった肌で肝斑をメイクで自然にカバーすれば、きっと外見にも自信を持てるはず。

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