自腹で買った日焼け止めをレビュー

自腹で買った日焼け止めをレビュー

日焼け止めを正直レビュー

CONCIOでもいつか日焼け止めを作りたい…

そう願いながら、リサーチのために色んな日焼け止めを試しています。
というわけで、今回はCONCIO代表の木本が自腹で購入して使ってみた4つの日焼け止めをレビューしてみます。

その4つの日焼け止めはこちら⇩

4種類の日焼け止めをレビューします

 それぞれの成分のこと、おすすめしたい人、注意点などをまとめたいと思います。

お伝えしたいことが盛りだくさんなので、めっちゃ長い記事です…。
時間があるときに読んでくださると嬉しいです。

*使用感はあくまで私個人の感想です。人によって感じ方は違う点をご理解ください。

日焼け止めの選び方を復習

まず最初に、日焼け止め選びにおいてCONCIO基準で絶対に外せないポイントをおさらいしましょう。

1. 紫外線吸収剤不使用(ノンケミカル)

 メトキシケイヒ酸エチルヘキシルやオキシベンゾンなど、紫外線吸収剤と言われる紫外線防止剤が使われていないこと。
理由はこちら⇩
ブログ:紫外線吸収剤フリーの日焼け止めを選ぶべき理由

 2. シリコーン不使用

 サラッとしてベタつかない使用感のために、多くの日焼け止めでシクロペンタシロキサンやジメチコンなどのシリコーンが配合されています。が、これらが使用されていないこと。
理由はこちら⇩

ブログ:シクロペンタシロキサンは安全?

3. 合成ポリマー不使用

  肌そのものを元気にする効果はなく環境への影響が懸念されるため、合成ポリマーが使われていないこと。

4. 合成防腐剤不使用

  パラベンフェノキシエタノールBHTなどの合成防腐剤が使われていないこと。

5. 香料・精油不使用

  合成香料精油が使われていないこと。


譲れないのはこの5つの基準。ですが、すべてをクリアする日焼け止めはほとんどありません…
では、今回検証した4つの日焼け止めがどうだったか、見ていきましょう。

MAMMABABYのUV MILK (SPF30)

まずはこちら。MAMMABABYのUV MILKです。
今まで多くの方におすすめしてきました。


理由は、先ほど挙げた5つのCONCIO基準をクリアしている唯一の日焼け止めだから。

もっと探せば他にもあるかもしれませんが、私が見つけられたのは今のところこれだけです(他にご存じでしたら、ぜひ教えてください)。

全成分

こちらの全成分は⇩

 水, ミリスチン酸メチルヘプチル, ラウリン酸メチルヘプチル, 酸化チタン, プロパンジオール, 酸化亜鉛, ペンチレングリコール, ラウロイルリシン, スクワラン(サトウキビ), ホホバ種子油, 水酸化Al, ポリリシノレイン酸ポリグリセリル-6, イソステアリン酸, トコフェロール, イソステアリン酸ポリグリセリル-2, ジイソステアリン酸ポリグリセリル-10, グリチルリチン酸2K

成分はとてもシンプル。申し分なしです。

使用感

気になる使用感は

  • 軽くて伸びがいい
  • やや白浮きする
  • ややベタつく?テカる?

といった感じ。上からフェイスパウダーでおさえて使うといい感じでした。

また、おすすめした人の中には「SPF30は大丈夫だったけどSPF50だと赤くなってしまった」という人も。肌が弱いという自覚がある方はSPF30がいいと思います。

こんな人は要注意

紫外線防止剤として酸化チタンと酸化亜鉛が配合されています。
どちらも紫外線吸収剤よりも安全とされている成分ですが、酸化亜鉛は毛穴に詰まりやすくニキビができやすいという噂が。

噂を裏付けるエビデンスは見つけられていませんが、私自身がとてもニキビができやすい肌質…確かに毎日しっかり塗ると、5日目ぐらいからニキビの予感がしてきます。

ニキビができやすい人は、次⇩に紹介する日焼け止めのほうがいいかもしれません。

WELEDA  エーデルワイス UVバリアクリーム(SPF50+)

次に、世界的なオーガニックブランドWELEDAの日焼け止めです。
個人的には容器に0%マイクロプラスチックと書いているのが嬉しいポイントです。

NATRUEというオーガニック認証を取得しています。

全成分

WELEDAの全成分はこちら⇩

 水、酸化チタン、ホホバ種子油*、オリーブ果実油*、イソステアリン酸エチル、オクチルドデカノール、ミリスチン酸ポリグリセリル-10、プロパンジオール、スクワラン、ベヘニルアルコール、グリセリン、ステアリン酸、(クエン酸/乳酸/リノール酸/オレイン酸)グリセリル、アルミナ、ヒドロキシステアリン酸水添ヒマシ油、ペンタステアリン酸ポリグリセリル-10、シア脂*、シロキクラゲ多糖体、エーデルワイス花/葉エキス*、サフランエキス、ツボクサ花/葉/茎エキス、カミツレ花エキス、セイヨウシロヤナギ樹皮エキス、香料**、ペンチレングリコール、水添ナタネ油アルコール、シリカ、パルミチン酸デキストリン、キサンタンガム、アラビアゴム、p-アニス酸、アニス酸Na、レブリン酸Na、エタノール、酸化鉄、クエン酸
*オーガニック成分 **天然由来成分

*赤字にした成分をクリックすると、EWGによる安全評価ページに飛べます。

アルミナはヒト免疫・呼吸器毒性またはアレルギーのリスク、アラビアゴムにもアレルギーのリスクがあると示されています。
また、香料は「天然由来成分」とありますが、何が使用されているかは不明です。

上記のようなリスクはあるものの、一般的な日焼け止めに比べると総合的には安心度の高い日焼け止めだと思います。

使用感

WELEDAのUVクリームの使用感は、

  • MAMMABABYよりも白浮きしない
  • クリームタイプなのでややこってり
  • ベタつきは多少ある

酸化鉄でほのかに着色されているのでノーファンデの人にもいいと思います。
また、酸化亜鉛が配合されていないため、ニキビができやすい人にもおすすめです。

こんな人は要注意

オーガニック認証を取得しているだけあって、ふんだんに植物エキスが配合されています。

ただ、植物エキスは配合が多くなるほどアレルギーのリスクも高くなりがち。また、アルミナ・アラビアゴム・香料も配合されていますので、アレルギー肌の人はお肌の様子に注意しながら試すのがいいと思います。

ナチュラグラッセ UVプロテクションベースN(SPF50+)

続いてはナチュラグラッセのUVベース。ノンケミカルの美容液UVベースということで試してみました。

全成分

全成分はこちら⇩

 水、プロパンジオール、酸化チタン、オリーブ果実油、スクワラン、イソステアリン酸エチル、ラウリン酸ポリグリセリル-10、アルミナ、ヤシ脂肪酸ソルビタン、セスキイソステアリン酸ソルビタン、ホホバ種子油*1、ヒポファエラムノイデス果実油*1、キサントフィル、ダイズ種子エキス*1、ビルベリー葉エキス*2、ダマスクバラ花油、センチフォリアバラ花油、ローマカミツレ花油、ラベンダー油、パルマローザ油、オニサルビア油、ニオイテンジクアオイ油、セイヨウネズ果実油、グレープフルーツ果皮油、セイヨウシロヤナギ樹皮エキス、コメ粉、グリセリン、スクロース、タピオカデンプン、シリカ、キサンタンガム、ベヘニルアルコール、パルミチン酸デキストリン、クエン酸Na、クエン酸、アルギニン、p-アニス酸、アニス酸Na、レブリン酸Na、ココイルグルタミン酸2Na、ココイルグルタミン酸Na、BG、ステアリン酸、酸化鉄、ラウロイルリシン、水酸化Al
*1 オーガニック成分 *2 ワイルドクラフト成分


WELEDAと同じくヒト免疫・呼吸器毒性またはアレルギーのリスクがあるアルミナが配合されています。

オレンジに色をつけたのは精油。中にはアレルギーリスクが高い種類もありそうです。アレルギー性の高い精油については、以前のLINEブログ⇩をご覧ください。
ブログ:化粧品を香りで選ぶ怖さ

精油や香料が入っていない日焼け止めを探すのが本当に難しい…。

使用感

ナチュラグラッセUVベースの使用感は、

  • かなり軽くて伸びがいい(ゆるい乳液のような感じ)
  • 肌に馴染みやすくて白浮きは気にならない
  • 美容液UVというだけあって、しっとり感あり

WELEDAと同じく酸化鉄で少し着色されているので、ファンデを使わない人はこの後にパウダーでも十分かも。化粧下地としても優秀そうです(私がファンデーションを塗らないのでわからず、ごめんなさい)。

また、こちらも酸化亜鉛が配合されていないため、ニキビができやすい人にも◎。

こんな人は要注意

アルミナと複数の精油が配合されているため、アレルギーリスクはやや高めの可能性大。アレルギー肌の人はお肌の様子に注意しながら試すのがいいと思います。

luamo オールデイプロテクトUVアクアヴェール(SPF28)

ブルーライトもカット。紫外線吸収剤だけでなく酸化チタンと酸化亜鉛も不使用。最近注目されている新しい紫外線防止剤の効果と使用感を知りたくて試してみました。

全成分

全成分はこちら⇩

ラベンダー花水、水、トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリル※、酸化セリウム、ペンチレングリコール※、ベヘニルアルコール※、バチルアルコール、ステアリン酸、ウンデシレン酸ヘプチル※、ホホバ種子油※、ヒマワリ種子油※、ヤシ油※、クマイザサ葉エキス、ニオイテンジクアオイ油※、ラベンダー油※、オレンジ果皮油※、ユーカリ葉油、レモングラス葉油※、レシチン、白金、アニス酸Na※、クエン酸、クエン酸Na


こちらもやはり複数の精油が配合されていますね。

このluamoの処方で最大の特徴は、酸化セリウムという成分が紫外線防止剤として使われているところ。
紫外線吸収剤も酸化チタンも酸化亜鉛も、全部肌に合わないという人にとって救世主のようなUV防止成分です。

ただ、比較的新しい成分なので安全性に関するデータはまだ乏しい状況です。

使用感

こちらの使用感は、

  • かなり軽くて伸びがいい
  • 白浮きがまったく気にならない
  • 香りが結構強め
  • 紫外線防止効果は不明(SPFが低めだから?)

塗った時の使用感はとてもいいです。が、汗や水にだいぶ弱いのかSPFが低いからなのか、luamoを塗った日にはちょっと日焼けした気がしなくもない(気のせい?)。

念のため、こまめに塗り直すのがいいかもしれません。

他のノンケミカルの日焼け止めが合わなかった人は一度試してみる価値はありそうです。

こんな人は要注意

こちらも複数の精油が配合されているため、アレルギーリスクが低いとはいえません。オーガニックコスメで肌が荒れたことがある人は精油に肌が反応していることも多いので、注意しながら使うのがいいと思います。

まとめ

ながーい記事をここまで読んでくださった方、ありがとうございます。少しは参考になることがありそうでしょうか?

CONCIOとして参考にしたい日焼け止めを探す中で、一番苦労をしているのは無香料の日焼け止めを探すこと。

今回ご紹介した4つも、私としてはかなり高く評価している日焼け止めばかりなのですが、無香料はMAMMABABYだけなんですよね。無香料なら敏感肌の人がもっと使いやすくなるのに…と思わずにはいられません。

ならばCONCIOが作る!

と意気込んではいますが、CONCIO基準での日焼け止め開発は非常に難しそうです。
「その基準では作れません」とすでに何社にもお断りされています。

また、UV効果をテストするためにも最低2年の開発期間は必要らしい…。
本当にいつか発売できるのだろうか…と気が遠くなるような気持ちでいます。

でも、多くの方からご要望をいただいているCONCIOの日焼け止め。
いつか必ず実現できるように引き続き努力したいと思います。

実現には皆さんのお力が必要です。

ぜひぜひ、これからも応援いただけると嬉しいです。
(本当に励みになっています。ブランドを継続する力になっています)

CONCIO
木本惠子

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